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尿からケトン体が排出されるのは体脂肪を消費した証拠

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痩せるとは、どういうことでしょうか?

単純に体重が減ることを痩せると表現することが多いと思います。でも、ダイエットに取り組んでいる人は、ただ体重が減ることを望んでいるわけではないでしょう。きっと、体についた脂肪が減った時、痩せたと実感するはずです。

だから、ダイエットをしている方は、いかにして体脂肪を減らすかに興味があることと思います。

人工飼育のオランウータンは糖尿病になる

ここで、ちょっとダイエットから離れてオランウータンの話をします。

東南アジアに棲むオランウータンは、果実を食し、時に葉、つぼみ、若い新芽を食べるそうです。オランウータンが食べる果実は、我々が食べるミカンやリンゴなどの柔らかく熟したものではなく、未熟なもののようです。

霊長類に詳しい島泰三先生が著した「ヒト」を読んでいると、「オランウータンは未熟な果実を食べ、果実の堅い殻をバラバラにして仮種皮を食べ、種子を噛み割って殻だけを吐き出す」との記述がありました。

未熟な果実は、人間の葉では到底太刀打ちできません。緑色の梅にかぶりつける人は、そうそういないでしょう。そんなことをしたら歯がどうかなってしまいそうです。

ところが、オランウータンは強靭な顎を持っていて、トゲがあるカッチカチのドリアンでさえ噛み砕き、中にある果肉や種子、厚い種皮も食物としてしまうとのこと。ただ、果実の最盛期は3ヶ月しかないので、1年中、未熟な果実を食べ続けることはできません。そこで、オランウータンは、その3ヶ月の間に高カロリーの果実を選んで大量に食べ、体内に脂肪として蓄え、果実の少ない時期を乗り切るのだそうです。

なるほどと思いながら、さらに読み続けていると興味深い記述を見つけました。

オランウータンは人工飼育下では、人間と同じように糖尿など脂肪過多による病気を起こす。野生状態と違って栄養の高い食物を飼育下では与えられつづけるので、オランウータンは糖尿になるのである。いっぽう野生では果実が不足する時期には、オランウータンの尿からケトン体が排出されるが、それはオランウータンがこの季節に体脂肪を消費した証拠だった。(35ページ)

やっぱり、人間に飼育されて1年中果物を与えられるとオランウータンも糖尿病になるのかと思ったわけですが、それよりも興味深く感じたのは、「野生では果実が不足する時期には、オランウータンの尿からケトン体が排出されるが、それはオランウータンがこの季節に体脂肪を消費した証拠」という部分です。

そう、体脂肪を消費したければ、肝臓でケトン体が合成される食生活に変えれば良いのです。

ケトン体合成の仕組み

ケトン体は、アセトン、βヒドロキシ酪酸、アセト酢酸の総称です。このうちアセトンは呼気や尿から排出されますが、βヒドロキシ酪酸とアセト酢酸はエネルギー利用できます。

肝臓がケトン体を合成する時に使う材料はアセチルCoA(コーエー)です。アセチルCoAは、主にブドウ糖由来のものと脂肪酸由来のものがありますが、ケトン体合成の材料となるのは脂肪酸由来のアセチルCoAです。ブドウ糖も、アセチルCoAから脂肪酸へと変わるので、その後に脂肪酸が再びアセチルCoAになればケトン体合成の材料となり得ます。

アセチルCoAは、ミトコンドリアの中でオキサロ酢酸とくっついてクエン酸になり、クエン酸回路に入ってアデノシン三リン酸(ATP)と呼ばれるエネルギー産生に利用されます。したがって、肝臓でアセチルCoAがATP産生に使われるとケトン体は合成されなくなります。

そのため、アセチルCoAからケトン体を合成するためには、肝臓でのエネルギー需要を超えて多くのアセチルCoAが作られなければなりません。脂肪酸からアセチルCoAを作る作業をβ酸化といいますが、このβ酸化が肝臓で活発に行われることがケトン体合成の条件となります。

しかし、十分な量の脂肪酸が肝臓になければ、ケトン体合成はおろかアセチルCoAさえも作り出せません。

そこで、体に蓄えた中性脂肪を分解して、脂肪酸を調達します。中性脂肪は1個のグリセロールと3個の脂肪酸でできています。中性脂肪はホルモン感受性リパーゼによって分解されますから、この働きが活発になれば脂肪酸の量が増え、β酸化を経て作られるアセチルCoAも増加します。アセチルCoAが肝臓でのエネルギー需要を超えて作られれば、余りはケトン体合成に回ります。

呼気中や尿中にアセトンが多く含まれるようになれば、中性脂肪分解→脂肪酸のβ酸化→ケトン体合成と代謝された証拠であり、体脂肪を減らしたいとの希望がかなえられたことになります。

ケトン体を合成するためにはどうすべきか?

では、肝臓でケトン体が合成されるようにするにはどうすれば良いのでしょうか?

その答えは、すでにオランウータンが教えてくれています。

ケトン体合成の最も簡単な方法は絶食です。オランウータンも果実が手に入らない期間は、食事量が減るはずです。時には絶食もすることでしょう。

だから、人間も絶食すれば体脂肪を減らすことができます。当たり前と言えば当たり前ですね。

 

絶食をすれば体脂肪を減らせるとは言っても、全く食べずに生きていくことはできません。

食べながらでも体脂肪を減らす方法はないものか。

そんな都合の良い方法はないだろうなと諦める必要はありません。食べながらでも、体脂肪を減らすことは可能です。

体脂肪(中性脂肪)は、ホルモン感受性リパーゼが活発に働けば分解が進みます。だから、ホルモン感受性リパーゼの働きが活発な状態を維持できれば体脂肪を減らすことは可能です。

ホルモン感受性リパーゼは、すい臓から分泌されるインスリンによって働きが抑制されます

だから、インスリンの分泌を少なくする食事をすれば、体脂肪を減らすことは可能です。

インスリンは、炭水化物(糖質)を摂取した時に多く分泌されます。だから、米、パン、麺類、果物、根菜など、糖質が多く含まれている食品を極力食べないようにすれば、インスリン分泌を減らせます。

糖質制限がダイエットに効果があるのは、これが理由なんですね。

 

体脂肪を減らしたければ糖質制限をすること。

糖質制限で体脂肪が減る仕組みはすでにわかっているんですよ。

参考文献


糖尿病を放置すると恐ろしいことになる

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先日、「ザ!世界仰天ニュース」を見ていると、大病を発症した芸能人の方々が紹介されていました。

テレビ番組ということもあるためか、聞いたことのない病気が多く紹介されており、まさに仰天したわけですが、日本でも発症する人が非常に多い糖尿病で苦しんだ方も紹介されていました。

番組を見ていて、糖尿病を放置すると怖いなと思ったのですが、芸人さんは自分の病気をネタにして笑いを取ることが多いので、病気の深刻さがなかなか視聴者に伝わらないような気がします。

足の壊死で糖尿病に気付く

番組の中で、糖尿病で苦しんだ芸能人として紹介されていたのは、電撃ネットワークの南部虎弾さんです。

南部さんは、以前から足が疲れたり腫れたりする自覚症状はあったのですが、それ以外は特に気になることはなかったそうです。それがある日、足の甲が壊死しているのに気づき、病院に行って糖尿病であることがわかりました。

血糖値が200mg/dlを超えていましたから、かなりの重症と思われます。

糖尿病の怖いところは自覚症状なく進行していくことです。

糖尿病と診断された後も、南部さんは暴飲暴食を続け、腎臓がほとんど機能しなくなるところまで糖尿病が進みました。病院からは人工透析をすすめられましたが、人工透析をすると1週間に3日も4日も通院しなければならず、電撃ネットワークの活動を続けることができません。

それで、人工透析を拒否し続けたのですが、やがて身体は糖尿病にむしばまれ、これ以上放置すると生命の危険があるところまで来ました。

最終的に南部さんは奥さんの腎臓を移植して助かったわけですが、糖尿病の恐ろしさが伝わる内容でしたよ。

南部さんは、ミカンが好きで、1日に1箱を食べることもあったそうです。これだけ多くの糖質を一度に摂取したら、すい臓が悲鳴を上げても仕方ないのですが、ミカンが糖尿病の危険性を高めるとは、普通の人はなかなか思わないでしょうね。

糖尿病で亡くなった芸能人も

番組では、糖尿病で亡くなった芸能人の方も紹介されていました。

その方は、ウガンダさんです。

「カレーライスは飲み物」という名言を生み出したあのウガンダさんです。

ウガンダさんは、大食い番組に出ることが多く、「動けるデブ」として人気がありました。

しかし、日頃の暴飲暴食から糖尿病を発症。南部さんと同じように足の甲が壊死していました。

その後も、暴飲暴食は止まらず、体が疲れることも多くなり、今日が何曜日かもわからないほど脳に障害も出ていました。アルツハイマー病は脳の糖尿病と呼ばれていますから、糖尿病を発症すると認知機能に悪い影響が出ることもあります。

そして、ウガンダさんは、糖尿病が原因で急性心不全を発症し亡くなりました。

 

番組では、再現VTRで肉をバクバク食べたり、ビールをグビグビ飲む映像が流れていました。ビールには糖質が含まれているので、飲み過ぎれば糖尿病を発症する危険がありますが、肉にはほとんど糖質が含まれていないので、タレを大量に付けて食べる状況じゃなければ糖尿病のリスクはほとんどないでしょう。

糖尿病の怖さを訴えるなら、丼飯を口にかき込んでいるシーンや麺類をすすっているシーンを流した方が良いと思うのですが。

米、小麦粉、砂糖は、糖尿病を発症する危険性の高い白い悪魔なのですから、食べないに越したことはありません。

 

糖尿病と診断されたら放置しないこと。

血糖測定器を使って、血糖値の変動を確認している人のブログは調べればたくさん出てきますから、どのように血糖コントロールをしているかの参考にすると良いでしょう。糖質制限をして血糖コントロールをしている人のブログが多いですよ。

血糖コントロールにおいて中途半端な糖質制限食は低脂肪食以上の利益をもたらさないらしいよ。

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糖尿病の方が、血糖値を上げないために糖質制限を行うのは、もはや当たり前のことになっています。しかし、世の中には、糖尿病には低脂肪食が有効だと主張する人が多く存在するのも事実です。

低脂肪食も血糖コントロールに一定の効果があるようですが、誰がどう考えたって、糖質制限食の方が血糖値を上げる糖質を摂取しないのですから血糖コントロールに優れています。

でも、中途半端な糖質制限食では、低脂肪食を上回るメリットは得られませんから、糖尿病の方は1日の糖質摂取量を60グラム未満に抑えるスーパー糖質制限をする必要があります。

糖質摂取量が総摂取カロリーの26%以上になると無意味

前回の記事で紹介したUS Association of Diabetes Educators Teaches Evidence for Low Carb DietのSlide 14を読むと、糖質制限食と低脂肪食は、どちらもHbA1C(ヘモグロビンエーワンシー)が0.5%以上低下したけども、糖質制限食の方が6ヶ月で0.19%以上の低下をもたらしたと述べられています。

ちなみに上の記事は、英語なので、みらい翻訳を使って日本語に訳しています。

興味深いのが、次の文章です。

サブグループ分析では、エネルギーの26%未満の炭水化物が最大の減少をもたらすが、総エネルギーの26~45%の炭水化物は、低脂肪食を上回る付加的利益をもたらさないことがわかった。

1日の総摂取カロリーを2,000kcalとした場合、520kcalから900kcalを糖質で賄った場合には、低脂肪食以上のメリットを得られないようです。糖質摂取量で言うと、130グラムから225グラムになりますね。そもそも、こんなに糖質を摂取している時点で糖質制限食ではありませんけど。

また、上の文章は、「低脂肪食だと中途半端な糖質制限食くらいの血糖コントロールしかできませんよ」と言っているようなものです。

1日の総摂取カロリーを2,000kcalとした場合、糖質摂取量の上限は130グラムということですね。それでも多すぎると思いますが。

低脂肪食は筋肉が減るよ

糖質制限食への批判に「糖質を摂らないと筋肉が減る」といったものがあります。これも、上の記事のSlide 7で否定する結果が紹介されています。

糖質制限食と低脂肪食の2グループに分け、それぞれ59人から60人に12ヶ月間参加してもらった結果を見ると、糖質制限食グループでは除脂肪体重が増えましたが、低脂肪食グループでは除脂肪体重が減っています。

  • 糖質制限グループ
    5.3kgの体重減少
    1.2kgの脂肪量の減少
    1.3%の除脂肪体重の増加
  • 低脂肪食グループ
    1.8kgの体重減少
    0.3%の脂肪量の増加
    0.4%の除脂肪体重の減少

 

糖質制限食では、除脂肪体重が増加していますから筋肉が増えたと考えられます。しかも、体重も脂肪量も減ってです。

一方の低脂肪食では、体重は減っていますが、脂肪量は増えています。おまけに除脂肪体重が減っているのですから筋肉量も減っていると考えられます。

単純にこの結果を見ると、低脂肪食の方が不健康に痩せるということですね。

糖質制限食で飽和脂肪酸を大量摂取しても血中の飽和脂肪酸レベルは下がる

Slide 10もおもしろいです。

糖質制限批判者は、糖質制限をすると飽和脂肪酸を食べすぎるので、血中の飽和脂肪酸レベルが上がって危険だと訴えます。

ところがですね。

過体重の男女に糖質制限食または低脂肪食を12週間食べてもらったところ、糖質制限食では3倍多い量の飽和脂肪酸を摂取していたのに血中の飽和脂肪酸レベルは大きく減少していたそうですよ。

血中の飽和脂肪酸レベルを下げたいのなら、低脂肪食ではなく糖質制限食にすべきと言うことです。

高血圧を抑えるDASH食という食事がありますが、この食事では、飽和脂肪酸の摂取量を減らすことが推奨されています。血中の飽和脂肪酸レベルを下げるために食事からの飽和脂肪酸摂取を減らすべきだと言うのなら、DASH食は意味がないでしょうね。果物をよく食べることもDASH食では推奨されていますが、果物に多く含まれている果糖こそ飽和脂肪酸の合成に使われるのですから、果物制限をすべきじゃないですか?

 

糖尿病の方が、糖質制限に取り組むことは当たり前のことです。

Slide 16では、以下のことも述べられています。

  • 糖尿病における糖質制限の有益性は即時的であり、十分に実証されている
  • 糖質制限食は確実に高血糖を減らし、体重を減らす必要はない…。そして、減薬や薬の中止にもつながる。

 

低脂肪食や中途半端な糖質制限食では、大したメリットはありませんよ。

糖質制限を始めてから口内炎ができなくなった

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私は、6年以上糖質制限をしています。

糖質を摂らなくなったら、身体的に良いことばかりでして、糖質制限をやめる理由は全く見当たりません。巷では、糖質制限をすると死亡率が上がるとか、頭の働きが悪くなるとか、いろいろ言われていますが、まあ、全部デマですよ。

糖質制限をすると、体脂肪率は下がるし、肌荒れはしなくなるしで、米や小麦を食べていた時代よりもすこぶる健康です。

特に口内炎ができなくなったのは驚きですよ。

歯磨き粉を使わなくなったら口内炎ができにくくなった

私は、昔は、よく口内炎ができていました。

何もしてないのに口の中に小さな傷がポツっとできて、それが白くなり、徐々に大きくなっていき、1cmくらいの口内炎になっていたものです。治るのに10日前後かかりますから、食事の時にしみて困ったものです。

ところが、歯磨きの時に歯磨き粉を使わないようにしたら、口内炎ができにくくなりました。おまけに口臭も軽減するのですから、歯磨き粉はオーラルケアに逆効果だと気付きましたよ。

でも、歯磨き粉を使わなくなっても、たまに口内炎はできました。頻度はかなり少なくなっていましたけど、一度できた口内炎は、1cmほどの大きさに成長し、やはり治るのに10日前後かかりました。

糖質制限を開始して口内炎が全くできなくなった

私が糖質制限を始めたのは、歯磨きの時に歯磨き粉を使わないようにしてから2年後でした。

すでに口内炎はできにくくなっていましたが、糖質制限を始めてからは、全く口内炎に悩まされることがありません。

食事中に口を噛んだら、必ずと言っていいほど口内炎に発展していたのに糖質制限を始めてからは、口を噛んでも傷が白くなりません。あの白いのは細菌の塊なんでしょうね。なお、ここで対象にしている口内炎はアフタ性口内炎で、その他の口内炎ではありません。

アフタ性口内炎の原因は、疲労、ストレス、睡眠不足、ビタミンB₂不足などが考えられています。だから、これらの原因を排除することがアフタ性口内炎の予防になり、加えて、歯磨きをしっかりとして口腔内を清潔に保つことも大切だと言われます。

とは言え、アフタ性口内炎の原因は、はっきりとはわかっていないようです。

 

糖質制限を開始してからは、口を噛もうが舌を噛もうが、傷はできても口内炎にはなりません。余談ですが、睡眠中に舌を噛んだ時のあの激痛はたまりませんよね。

なぜ、糖質制限をすると口腔内の傷が口内炎に発展しないのでしょうか?

細菌感染が原因なら歯磨き粉や糖質が問題を起こしている

アフタ性口内炎のあの白いものが、細菌の塊だとすれば、歯磨き粉は口内炎予防には逆効果だと思います。

口の中にはたくさんの細菌がいますが、その細菌たちを歯磨き粉で殺してしまうと、口腔内の細菌のバランスが崩れてしまうはずです。そんな時に口の中に傷ができると、その傷口で特定の細菌だけが繁殖しやすい状況になると思うんですよね。

さらにその細菌が糖質をエサに増殖する性質があれば、口内炎が大きくなっていくんじゃないですか?

歯磨き粉も糖質もやめてからは、口の中に傷ができても、白くならずに3日ほどで傷口がふさがるようになりました。口の中は湿潤環境が保たれているので、何もしなくても傷は治りやすいと思います。それが、口内炎に発展するのは、余計なことをしているからでしょう。

それが歯磨き粉の使用であり、細菌の増殖を手助けする糖質の摂取なのだと思います。

 

先日、久しぶりに小さな口内炎が唇にできました。寝ている時に歯が当たって傷ついたようです。口内炎になったのは、その翌日で、朝に傷が白くなっていました。唇の外側に近い部位だったので、空気に触れて乾燥し、細菌が増殖しやすくなっていたのだと思われます。

すぐに爪で白いものを削り取り、そのまま放置。

傷ができてから3日後には、完治しましたよ。

ストレス、疲労、睡眠不足などは、口の中が荒れやすくなる原因となるのでしょうが、傷がアフタ性口内炎に発展する原因ではないように思います。口腔内の傷がアフタ性口内炎に発展するのは、細菌が増殖しやすい環境を与えているからで、その環境は歯磨き粉の使用と糖質摂取が作っているのではないでしょうか?

糖質制限中の糖質摂取で血糖値が急上昇して大変だ!それは正常な反応だよ、君。

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米、小麦、砂糖、果物、根菜など、糖質が多く含まれている食品を食べるのを控える糖質制限をしていると、血糖値が上がりにくくなります。

血糖値は、血液の中に含まれるブドウ糖の量がどれくらいあるのかという値ですから、糖質を摂取しなければ血液の中にブドウ糖が入って来なくなるので血糖値は上がりません。そうすると、糖質制限をしていると、徐々に血糖値が下がって行って、やがて低血糖で倒れてしまうのではないかと思いますが、それも起こりません。なぜなら、糖質を摂取していなくても、グルカゴン、コルチゾール、アドレナリン、成長ホルモンといった血糖値を上げるホルモンが分泌されるからです。

これら血糖値を上げるホルモンを総称してインスリン拮抗ホルモンといいます。糖質制限をしていると、インスリン拮抗ホルモンの分泌が増えるので、血糖値が下がらずに済みます。

では、糖質制限中に糖質を摂取したら、どうなるのでしょうか?

もちろん、血糖値が大幅に上がりますよ。

末梢組織での糖利用を抑える

神経内科医のたがしゅう先生のブログで、以下の記事が投稿されていました。

 

この記事では、糖質制限をされていた方が、久しぶりに糖質を摂取したところ血糖値が急上昇したことが紹介されています。そして、その方は、糖質制限をすると耐糖能が悪化して危険だと考え、糖質制限を止めたそうです。

毎度毎度、同じことをいう人が後を絶ちません。

糖質制限中の糖質摂取で、血糖値が上がるのは当たり前なんですよ。

インスリン拮抗ホルモンが分泌されると、末梢組織での糖利用が抑制されます。これは、以前にも以下の記事で紹介しています。

 

コルチゾールは糖質コルチコイドの一種です。

インスリン拮抗ホルモンの働きは、生理学の本に書いてあります。インスリン拮抗ホルモンは、血糖値を上げるとともに末梢での糖利用を抑えますから、糖質制限をしている時に糖質を摂取すれば、一時的に血糖値が高くなるのは当たり前です。

糖尿病の疑いがある人が、75グラムのブドウ糖を負荷して血糖値がどのように上がりどのように下がっていくかを調べて糖尿病かどうか診断するOGTT(ブドウ糖負荷試験)を受ける前には、1日に150グラム以上の糖質を3日以上摂取することが推奨されています。

これは、3日以上の期間、150グラム以上の糖質を摂取しておかないと、OGTTの結果が信頼できるものにならないからです。

なぜ、信頼できなくなるんでしょうか?

それは、インスリン拮抗ホルモンの働きが活発だと、末梢組織での糖利用が抑えられているので、OGTTを受けた時に血糖値が急上昇して糖尿病と診断されてしまうからでしょう。

糖質制限をしていると、血糖値を下げるインスリンの分泌が抑えられているから、OGTTで血糖値が急上昇するとも言われていますが、これも違うのではないかと思います。なぜなら、糖質制限中の人がOGTTを受けてもインスリンの追加分泌が起こるからです。

糖質制限中にいきなり大量の糖質を摂取して大丈夫?

長期間、絶食状態が続いた後に食事をすると死ぬことがあります。

その昔、豊臣秀吉が鳥取城を兵糧攻めにして、敵を降伏させました。戦いが終わり、籠城していた兵たちは、久しぶりにお粥を食べることができたのですが、お粥を食べた後、次々と死んでいきました。

お粥には、毒は入っていません。それなのに死んだのは、リフィーディング症候群になったからです。

絶食や低栄養状態が続くと、インスリン分泌量が減り、エネルギー利用は、糖質から遊離脂肪酸やケトン体に切り替わります。このような状況から、糖質を摂取すると、リフィーディング症候群になります。川島由起子先生監修の「栄養学の基本がわかる事典」で、リフィーディング症候群について以下のように解説されています。

この状態では細胞内の電解質、とりわけリンが枯渇しています。そこに糖質を急激に与えるとエネルギー源が脂質から糖質に切り替わり、インスリンの分泌も増加して糖の取り込みが促進され、細胞内で糖質代謝が始まることになります。
この糖質代謝に伴って現れる合併症がリフィーディング症候群で、血液中のリンやマグネシウム、カリウムが細胞内に急速に取り込まれることで、低リン血症低マグネシウム血症低カリウム血症を引き起こしてしまいます。
なかでもとくに注意したいのが低リン血症です。低リン血症が重くなると、心不全、呼吸不全、不整脈などの多臓器不全を起こし、命の危険にも関わります。(186~187ページ)

糖質制限中は、糖質は摂らないものの、その他の栄養素はしっかりと補給できるので、急な糖質摂取でリフィーディング症候群を起こすのかどうかはわかりません。糖質制限をしていた人が、糖質制限を止めてリフィーディング症候群になったという話も聞きません。

なので、そんなに気にすることはないのでしょうが、低インスリン状態からいきなり高インスリン状態に切り替えると、体に負担がかかりそうですから、急な糖質大量摂取は控えた方が良さそうに思います。

 

とりあえず、糖質制限中に糖質を摂取して血糖値が上がっても、当たり前の反応だから気にしなさんな。

不安なら、ネットで論文をあさる前に生理学の本を読みましょう。

参考文献

抗糖尿病薬メトホルミンが抗がん薬として使用されているようだけど

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2型糖尿病患者に処方される薬にメトホルミンがあります。

メトホルミンは、肝臓での糖新生を抑制することで、血中のブドウ糖(血糖)が増えないようにする薬です。血糖値は、糖質が含まれている食品を食べると上がりますが、肝臓での糖新生でも上がります。だから、糖新生を抑制するメトホルミンを飲めば、血糖値が上がりにくくなります。

このメトホルミン。最近では、抗がん薬としても使われているようです。

メトホルミンがガン細胞をやっつける仕組み

メトホルミンが、ガン細胞をやっつける仕組みについては、代謝ナビゲーションという書籍に解説が載っています。

メトホルミンが腫瘍の増殖を減弱させる機序として、(1)個体レベルでがん細胞にとって既知のマイトジェンである血中インスリンを低下させること、(2)細胞自律的にミトコンドリア電子伝達系の複合体Ⅰを標的とすること、の2つの相反しない機序があげられる。(206ページ)

なんか難しい言葉が並んでいますが、要するにメトホルミンはガン細胞が増殖しようとするのを邪魔する作用があるということです。

まず、(2)の「細胞自律的にミトコンドリア電子伝達系の複合体Ⅰを標的とする」という部分は、ガン細胞がアデノシン三リン酸(ATP)というエネルギーを作り出すのを邪魔するということです。細胞が持つミトコンドリアの中には電子伝達系と呼ばれるものがあり、複合体ⅠからⅣまでを電子が通るようになっています。この電子の流れが止まるとATPを作り出せなくなるので、細胞は死んでしまいます。

この(2)のメトホルミンの働きは、直接抗がん作用なので、メトホルミンそのものにガン細胞をやっつける働きがあると考えられます。

細胞自律的な機序は、がん細胞が有機カチオン輸送体(OCT)を発現してメトホルミンを細胞内へ促して複合体Ⅰを阻害するかどうかで異なる。メトホルミンが、肝臓のようなOCTを発現する正常な組織に蓄積することはまれなため、正常組織におけるメトホルミンの安全性プロファイルは良好である。(207ページ)

(1)の「個体レベルでがん細胞にとって既知のマイトジェンである血中インスリンを低下させる」の部分は、間接的にガン細胞の増殖を抑える働きです。

細胞は栄養を取り込むために増殖因子を介してホスファチジルイノシトール-3-キナーゼ(PI3K)を活性化させます。PI3Kが活性化すると、細胞でのグルコース(ブドウ糖)の吸収が活発になり、解糖系の働きも亢進します。つまり、PI3Kが活性化すると、細胞はグルコースからのATP産生を盛んにします。

一部のガン細胞では、インスリン受容体を発現することが観察されています。インスリンは、マイトジェン(分裂促進因子)なので、インスリンがたくさん分泌されれば、それだけガン細胞が増殖しやすくなります。

インスリンは、血糖値が上がった時にすい臓のβ細胞から多く分泌されます。糖新生によって血糖値が上がれば、インスリンを多く分泌して血糖値を下げようとします。その活動は、一方でガン細胞の増殖を助ける働きをしています。

だから、糖新生を抑制するメトホルミンを服用すれば、インスリン分泌を少なくできるので、ガン細胞の増殖を抑えられると考えられています。

メトホルミンの血中グルコースを低下させる肝臓における糖新生阻害作用により、PI3K経路のインスリン受容体活性化が弱まり、腫瘍の増殖が減弱すると考えられる。(207ページ)

糖質制限でもインスリン分泌を抑えられるよ

インスリンは血糖値が上がった時に多く分泌されますから、血糖値を上げないことが、ガン細胞の増殖を抑えるためには大切だと、メトホルミンの抗がん作用は語っているようなものです。

では、血糖値を上げないようにするにはどうすれば良いのでしょうか?

答えは、糖質制限です。

糖質を摂取しなければ血糖値は上がりません。血糖値が上がらなければインスリンの追加分泌も起こりません。インスリン分泌を抑えるためにメトホルミンを服用するのなら、糖質制限をしても良いわけですよね。

もちろん、メトホルミンは糖新生を抑えてインスリン分泌を少なくする薬なので、糖質制限とは異なる部分はあります。でも、メトホルミンを服用しながら、糖質を摂取していたのでは、インスリン分泌を抑えることはできませんよね。メトホルミンを処方するだけで、糖質制限を指導しないのでは意味がないでしょう。

参考文献

ベジファーストの前に糖質制限を試そう

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最近、ベジファーストという言葉を知りました。ベジファーストは、食事のとき、最初に野菜から食べることです。

最初に野菜を食べておけば、血糖値の上昇を緩やかにできるというのがベジファーストが推奨される理由です。この考え方自体は、随分前からあり、私も知っていましたが、ベジファーストと呼ばれているとは知りませんでした。

ある健康番組でも、外食時にサラダやキャベツの千切りを最初に食べる人が増えていると紹介されていました。

でもね。血糖値を上げたくないのなら、糖質制限をするべきですよ。

血糖値を直接上げるのは糖質だけ

食べ物の中で、血糖値を直接上げるのは糖質だけです。だから、血糖値を上げたくないのなら糖質制限食が最も効果的です。

食事の際に全く糖質を摂取しなければ、基本的に血糖値は上がりません。また、20グラム程度の少量の糖質摂取でも、血糖値はそれほど上がりません。

でも、例えベジファーストであっても、米、パン、麺類など、炭水化物(糖質)が多く含まれているものを食べれば血糖値は上がります。ただ、血糖値の急激な上昇は抑えられるというだけです。

血糖値を直接上げるのは糖質だけだということを教えずに「ベジファーストなら血糖値が上がりにくくなりますよ」と食事指導するのはどうなんでしょうね。まずは、糖質制限食を指導すべきだと思いますよ。

糖質制限をしている人でもベジファーストとか意味不明

糖質制限をしている人の中にも、ベジファーストが大事だと言っている人がいます。

私には、この理屈が全く分かりません。

糖質制限をしていれば、食事でほとんど血糖値は上がらないのですから、ベジファーストなど意識する必要はないでしょう。むしろ、野菜を先に食べることでミネラルの吸収が邪魔されますから、普段の食事で、しっかりと栄養補給したいのであれば、肉や卵などの動物性タンパク質を先に食べるべきです。

ただ、血糖値を直接上げるのは糖質だけですが、タンパク質摂取で間接的に血糖値が上がることは知っておいた方が良いでしょう。

タンパク質を食べると、血糖値を下げるインスリンが分泌されます。そして、同時に血糖値を上げるグルカゴンも分泌されます。

でも、血糖値の下降と上昇が相殺されるので、見た目の血糖値は上がりません。

ただし、インスリン分泌量が減っている糖尿病の方は、タンパク質摂取でのインスリン分泌量が少なくなるので、グルカゴンによる血糖上昇が優位となり、見た目の血糖値が上がります。

 

タンパク質は、ただでさえ消化吸収に限界があるのにベジファーストでさらに吸収を邪魔することに意味はないでしょう。1回の食事でタンパク質は、20グラムから40グラム程度しか消化吸収できないと言われていますし、吸収できても25%程度だとも言われています。

そもそも、人間は植物の細胞壁を消化するためのセルラーゼという消化酵素を持っていないので、野菜をたくさん食べて、しっかりと栄養保有できたと思うのは大間違いでしょう。

 

ベジファーストは、糖質制限食を指導しても、なかなか糖質断ちできない場合に提案すべきことだと思いますよ。

食事で血糖値が上がる理由を教えずにベジファーストを先に指導しても、糖質摂取で血糖値が上がるという根本的な問題を何も解決しません。

心疾患死亡者19.8万人のうち糖質制限をしていた人は1人だけ

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糖質制限をすると死亡率が上がると言われています。

米やパンなど炭水化物(糖質)が多く含まれている食品を食べず、その代わりに肉や卵などを多く食べると血中のLDL(悪玉コレステロール)が増えるので、血管を傷めて心疾患になりやすいと警告するお医者さんもいます。

そう言われると、糖質制限は危険だと思い、これから糖質制限を始めてみようかなと思っている人は試さなくなるでしょうし、糖質制限をしている人でも危険ならやめようと思うかもしれません。

ところで、糖質制限が原因で心疾患になって亡くなった人っているんですか?

糖質制限をしていて亡くなった人はいる

2016年に糖質制限をしていた桐山秀樹さんが亡くなりました。

この時は、糖質制限をしていたから桐山さんは亡くなったんだと、様々なところで言われました。ちなみに桐山さんは心不全で突然死したとされています。

では、糖質制限をすると心疾患で死亡する危険性が高まるのでしょうか?

2016年に糖質制限をしていて心疾患で亡くなったのは、桐山さんだけです。もっといるかもしれませんが、わかりません。そもそも、誰も調べていないのでしょう。

したがって、2016年に糖質制限をしていて心疾患で亡くなったのは1人だけと推測します。

次に桐山さんが、糖質制限が原因で亡くなったのかということですが、これはわかりません。仮に糖質制限が原因だったとしても、糖質制限が危険だとは言えません。

なぜなら、「わが国における心疾患の死亡率・罹患率の傾向」というPDFによると、2016年の心疾患の死亡者数が19.8万人もおり、そのうち糖質制限をしていた人の人数はたったの1人だからです。

糖質制限食は高糖質食より圧倒的に安全だろう

この心疾患での死亡者数19.8万人という人数を見れば、糖質制限食が高糖質食より安全だと誰もが気付くはずです。

日本の人口を1億2千万人とした場合、ざっくりと計算すると、人口10万人当たりの心疾患の死亡者数は165人です。

仮に2016年に糖質制限をしている人が全国に1,000人いたとすると1人が心疾患で亡くなっているので、10万人当たりにすると100人が心疾患死亡者と推定できます。そうすると、糖質制限をしていない人は糖質制限をしている人よりも1.65倍、心疾患で死亡する確率が高いことになります。

でも、これは、糖質制限をしている人を極めて少なく見積もって出した人数です。2016年にたった1,000人しか糖質制限をしていないということはないでしょう。この時には、すでに低糖質食品が流行していましたからね。

2016年に糖質制限をしている人が1万人だと仮定すれば、糖質制限をしていない人の死亡率は16.5倍高いことになります。糖質制限人口が10万人であれば、糖質制限をしていない人、すなわち高糖質食の人は165倍、心疾患での死亡率が高いことになります。

糖質制限をすると死亡率が上がるなんて、大ウソじゃないですか。

心疾患死亡者19.8万人のうち、1割の1.98万人が糖質制限をしていたと言うのなら、糖質制限が危険だという主張には耳を傾けた方が良いでしょう。でも、たったの1人しか糖質制限をしていた人が亡くなっていないのですから、糖質制限が危険だとは言えません。

糖質制限にもいろいろある

一口に糖質制限と言っても、どの程度の糖質を制限するかは人によって違います。

糖尿病治療に糖質制限食をすすめている江部康二先生は、1日3食の全てで米やパンなどの主食を抜く糖質制限をスーパー糖質制限、1食だけ主食を抜くのをスタンダード糖質制限、主食を2食抜くのをプチ糖質制限と名付けています。

スーパー糖質制限だと、糖質摂取量は1食で20グラム未満、3食合計で60グラム未満になります。

茶碗1杯の白米を食べると、約60グラムの糖質摂取になりますから、スタンダード糖質制限だと1日に120グラム未満の糖質摂取、プチ糖質制限だと1日に180グラム未満の糖質摂取になります。

1日に200グラム以上の糖質を摂取していれば高糖質食と言えるでしょう。

どの程度、糖質を摂取するかは人それぞれ。好きなものを好きなだけ食べたいのなら、糖質制限をする必要はないです。ちょっと太って来たから体重を減らしたいなと思う程度ならプチ糖質制限でも減量効果を得られるでしょう。

身体に劇的な変化が出るのは、やっぱりスーパー糖質制限ですね。スタミナが全然違いますわ。

 

糖質制限で死亡率が上がるという情報はデマですよ。

医学論文に糖質制限で死亡率が上がると書いてあったから死亡率は上がるんだと言っているだけ。

2016年に心疾患で死亡した人が19.8万人いるんですから、その中から1%ほどサンプルを抽出して生前に糖質制限をしていた人が何人いたかを聞き取り調査した方が良いんじゃないですか?


間違った糖質制限ダイエットって何?

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糖質制限という言葉を今では多くの人が知るようになりました。

糖質制限をしたことがなくても、糖質摂取量を減らすダイエット法があるということを知っている人はいますから、日本人の半分以上は、糖質制限、炭水化物抜き、低糖質といった言葉を知っているのではないでしょうか。

糖質制限の認知度が高まると、糖質制限は危険だと言う人が出てきます。どこがどう危険なのか、まともに説明できない人ばかりだから、彼らの言葉に耳を傾ける必要はありません。

また、糖質制限に肯定的だけど、正しいやり方があると言う人もいます。そして、このように言う人は、間違った糖質制限ダイエットは危険だとも言いますね。

糖質制限は軽い気持ちで始めても問題なし

間違った糖質制限ダイエットは危険だと言われると、正しい糖質制限ダイエットの方法があるように思えますが、そんなに堅苦しく考えるほどのことではありません。

1グラムでも糖質摂取量を減らせば糖質制限くらいの気持ちで始めれば良いんですよ。

そして、糖質摂取量を減らした分だけ、タンパク質や脂質を増やせば良いだけ。

実にシンプルな食事です。

こんなことに間違った方法があると言いだすことが不思議です。

ただ、これまでと食事内容が変わるので、体に違和感を感じることがあります。

  • 疲れやすくなった
  • 便秘がちになった
  • 下痢をするようになった

などが糖質制限を始めたばかりの頃に起こりやすい不調です。

私も糖質制限を始めたばかりの頃は便秘がちになったという経験を持っています。今は問題ありません。では、どうやって便秘を解消したかというと、たくさん脂質を摂取しただけです。そのあたりのことは、以下の記事に書いています。

 

便秘とは逆に下痢をするようになったという場合は、脂質の摂取量が多いと考えられます。私も、脂質を摂りすぎた時は、下痢になります。また、サプリメントでビタミンCをたくさん摂取した場合も下痢になりやすいです。これも、以前に帯状疱疹になった時に経験済みです。

間違った糖質制限は便秘になると言っている人は、野菜をたくさん食べて食物繊維の摂取量を増やすことが便秘の予防や解消につながると述べていますが、これは怪しいです。私は、糖質制限を始めたばかりの時は、野菜を多く食べていましたが、今では野菜を食べることが便秘の原因だったと思っています。

食物繊維を多く摂取しても、排便量が増えるだけで、便がスムーズに出ることとは関係がないんですよ。便をスムーズに出すためには、潤滑油になるものが必要です。それが脂質です。便秘薬にも、オイルで便を柔らかくして排泄をスムーズにするというものがあるじゃないですか。あれと同じ。

疲れやすくなったと感じたら食事量を増やす

あと、糖質制限ダイエットを始めて疲れやすくなったと感じるのは、最初の一時期だけです。ずっと疲れやすく感じる場合は、食事量が少ないのでしょう。糖質以外なら好きな物を食べて構いません。それが糖質制限ダイエットのメリットです。

糖質以外は好きな物を食べて構わないと言うと、極論を言って反論する人がいますが、あれも無視ね。

そもそも、体に悪そうな食品は糖質含有量が多いじゃないですか。インスタントラーメン、スナック菓子、スイーツ、清涼飲料水、てんぷら、とんかつ、焼肉のタレなど。こういったものも、糖質制限をすれば食べる量が減りますから、むしろ、糖質制限が危険だと言っている人たちよりもヘルシーな食事になるんですよ。

糖質制限ダイエットを始めて疲れやすくなったと感じた方は、食べる量を増やせば疲れなくなります。糖質摂取量を一気に減らした場合は、糖質摂取量を増やしてみるのもありです。最初の方でも述べましたが、「1グラムでも糖質摂取量を減らせば良し」くらいの気持ちで糖質制限をすれば良いのです。

 

間違った糖質制限ダイエットについて語っている人は、実は糖質制限をやったことがないのかもしれません。6年以上糖質制限をしている私の経験と一致しませんからね。

実際に糖質制限をしている人が書いているブログを読むと共感できることが多いのですが、ダイエットや筋トレの専門家の人たちが述べている糖質制限のやり方についての情報には疑問の方が多いです。

 

糖質以外は何を食べても問題なし。

この軽い気持ちで糖質制限をするのが、もっとも間違いの少ない糖質制限の方法だと思いますよ。

正月太りを感じたら糖質制限ダイエットの始め時

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お正月は、いかが過ごされたでしょうか?

おせち料理をたくさん食べ、お酒もいっぱい飲んで、太ってしまったという方もいるんじゃないですか?

おせちを食べたら太るのは、当たり前と言えば当たり前。糖質ばかりの料理ですから、食べれば食べるほど、中性脂肪に変わってお腹周りのぜい肉となり、顔をパンパンにむくませます。

さすがにおせち料理を食べ過ぎて太ってしまったと自覚している方は、今が始め時ですよ。

「なんの?」って糖質制限ダイエットに決まってるじゃないですか。

糖質が中性脂肪に変わることは今や常識

そもそも、なぜ糖質が中性脂肪に変わるのか、ここを理解していないと糖質制限ダイエットなんてやっても体脂肪は減らないと誤解したまま太り続けることになります。

米やパンなどに含まれる糖質(デンプン)は、ブドウ糖(グルコース)の集合体です。小腸から吸収される際、ブドウ糖の集合体はバラバラにされて、個別に体内に入っていきます。

体内に入ったブドウ糖は、血管の中に入って血液中のブドウ糖濃度を上昇させます。この時、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されて、筋肉や脂肪組織に運ばれます。

ブドウ糖が細胞に入ると、解糖系というところでピルビン酸に加工されます。このピルビン酸は、体内で酸素が十分にある状況だとミトコンドリアに運ばれ、アセチルCoA(コーエー)となってオキサロ酢酸とくっつきクエン酸になります。そして、様々な反応を経てエネルギーが取り出されます。

だから、糖質は、エネルギーの源なのですが、エネルギー需要を超えてピルビン酸が加工されミトコンドリアに運ばれると、エネルギー産生には向かわず、アセチルCoAから脂肪酸合成の流れに移行します。これが、糖質を食べると中性脂肪が増える理由なんですね。

特に糖質の中でも、果物に多く含まれる果糖はブドウ糖よりも中性脂肪に変わりやすいので、コタツに入ってみかんを食べてばかりいると、おせち料理以上に太ってしまいます。みかんに関わらず、果物がヘルシーというのはただの思い込みですよ。

糖質を食べなければ中性脂肪は分解され続ける

先ほど糖質がエネルギーの源と述べましたが、哺乳類の身体は、糖質以外に脂肪酸からもエネルギーを生み出せます。だから、糖質制限をしても脂肪酸さえあればエネルギー不足にはなりません。

ただし、赤血球のようにブドウ糖しかエネルギー利用できない細胞もありますから、脂肪酸だけでは哺乳類の身体は動きません。とは言え、哺乳類には、自前でブドウ糖を作り出す糖新生という機能が備わっているので、わざわざ糖質を食べる必要はありません。

さて、脂肪酸をエネルギー利用する方法ですが、これはまず内臓やお腹周りに蓄えた中性脂肪を分解して、グリセロールと脂肪酸にすることから始まります。中性脂肪を分解するためには、ホルモン感受性リパーゼが働かなければなりません。ところが、糖質を摂取して血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が上がると分泌されるインスリンは、ホルモン感受性リパーゼの働きを抑制します。

糖質を食べると、ブドウ糖や果糖が中性脂肪に変わるだけでなく、これまで蓄えてきた内臓脂肪やお腹周りのぜい肉も減らなくなるので、ダブルパンチで太りやすくなるということですね。

お正月にコタツに入っておせち料理やみかんを食べていたら太ったのは、単なる運動不足だと思ってはいけません。その食事こそが、中世脂肪を増やしているのです。

では、中性脂肪を効率的にエネルギー利用するには、どうすれば良いのでしょうか?

その答えこそが、糖質制限です。

糖質が中性脂肪に変わるんですよね?

インスリンが中性脂肪の分解を抑制するんですよね?

だったら、糖質を食べなければ、無駄にインスリンも分泌されませんから、中性脂肪が体に蓄積していくことはないと気付きますよね?

 

今からでも遅くありません。

糖質制限を始めましょう。

まずは、3食のうち1食だけ、米もパンも麺類も食べないようにするところから始めると良いでしょう。ただし、食べる量を減らしてはいけません。そんなことをすると、栄養不足に陥ってしまいます。

なかなか体脂肪率が下がって来ないなと感じた時には、3食のうち2食を糖質制限食、それでもだめなら3食全て糖質制限食にすれば、さすがに見た目に変化が現れますよ。

ちなみに私は、糖質制限を始めて間もない頃から、3食全て糖質制限食にしました。ちょっとだけ糖質を減らしても、変化に気づきませんでしたからね。

とりあえず、無理なく継続できる範囲から糖質制限に取り組んでいけば良いですよ。

 

正月太りが気になった時こそ、糖質制限ダイエットの始め時です。

糖質制限ダイエットの熟練者と初心者の違い

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先日、テレビ東京の番組で糖質制限ダイエットが紹介されていました。

一昔前だと、糖質制限の特集と言えば、肯定派と否定派が意見を戦わせるようなものが多く、最終的に糖質制限の効果や安全性はどうなのかよくわからないままに番組が終了していました。たまに糖質制限を支持する内容の番組もありましたが、それでも、「医師と相談してから取り組みましょう」といった感じで、積極的に糖質制限をすすめていないことがよくありました。

ところが、今回のテレビ東京の番組では、最初から最後まで糖質制限をテーマにしており、しかも肯定的でした。テレビ東京は、池の水を抜いたり、攻めの姿勢で番組を制作しており、糖質制限も、以前から他局より扱うことが多かったですね。

糖質制限をしてもなかなか痩せないのはなぜ?

番組では、糖質制限の熟練者と初心者の方の違いを紹介し、お医者さんが解説していく流れでした。

まず、糖質制限を始めたばかりの方の糖質制限のやり方が紹介されていました。この方は、糖質制限を始める前も始めてからも、体重にほとんど変化がありませんでした。

そこで、どのような食事をしているか密着取材をし、問題点を見つけ出していきます。

番組を見ていて気付いたのは、初心者の方の情報収集がテレビにかたよっていることです。テレビの健康番組では、体に良い食品がよく紹介されています。初心者の方は、日頃の食事でテレビで健康に良いと紹介された食品を食べるように心掛けていました。

実は、ここに落とし穴があります。

糖質制限では、糖質の摂取量を減らすことが大切です。例え、健康に良い成分が含まれていても、糖質の含有量が多ければ食べるのを控えなければなりません。例えば、根菜類は健康に良さそうな成分が含まれていますが、糖質含有量が非常に多いので糖質制限中は控えなければならない食材です。

初心者の方が、糖質制限を始めたのに痩せなかったのは、健康に良いとされている食材の糖質含有量を知らずに食べていたからなんですね。つまり、本人は糖質制限をしているつもりでも、実際には糖質制限になっていなかったのです。

糖質制限熟練者の食事

一方の糖質制限熟練者の方は、食材選びを糖質含有量の1点に絞っているように見えました。

ご主人の血糖値の高さが気になり始めて、家族全員で糖質制限をし、夫婦ともに糖質制限前よりも大幅に体重を減らしていました。また、子供たちも糖質制限をしているようでした。

奥さんが、「血糖値を上げるのは糖質だけ」というシンプルな法則に則って食材選びをしていたのが、功を奏したのだと思います。

食べている食材を見ても、肉中心で、米は食べていませんでした。サンドイッチは食べていましたが、パンは低糖質のものなのでしょう。

番組に出演されていたお医者さんが、糖質制限の注意点をいくつか述べていましたが、その中で最も大切なのが、糖質を抜いた分だけタンパク質と脂質を補うという姿勢です。糖質を抜くだけなら、ただのカロリー制限です。カロリー制限では必要な栄養素の補給ができませんから、痩せても心身ともに疲れるだけです。

世間の健康常識では、脂質の摂りすぎは生活習慣病の原因になるとされていますから、糖質制限を始めた時にこれまで以上に脂質を摂取することをためらいがちです。私も、糖質制限を始めた頃は、6Pチーズを1回の食事で全部食べるのは体に悪そうだと思って、2切れしか食べませんでした。でも、今では、1回で6切れ全て食べることは良くあります。スライスチーズだと7枚すべて3時のおやつに食べることだってあります。ゆで卵も、間食に3個から5個食べることもありますね。

「脂質は悪」と思っていては糖質制限はできません。動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸を食べると健康に良くないと言われていますが、あんなものを信じていては不健康になるだけです。飽和脂肪酸が体の中で、どのような化学反応を起こすのか、それを解説して飽和脂肪酸が悪だと言っている人はどこにもいません。

調味料はマヨネーズ

糖質制限中に見落としがちなのが、調味料の糖質含有量です。

ヘルシーに思える調味料であっても、意外と糖質含有量は多いものです。例えば、ポン酢とか。

野菜を食べる時に使う調味料は、マヨネーズ一択で構いません。マヨネーズの糖質含有量は1食当たりで1グラムほどです。番組で紹介されていた糖質制限熟練者の方は、大量にマヨネーズを使っていました。1本に450グラム入っているマヨネーズだと思いますが、番組を見ている感じだと、3日で1本は使い切りそうでしたよ。

マヨネーズは、太ると思われています。でも、そんなことはありません。ご飯にマヨネーズをかけて食べると太りますが、それは、ご飯が原因であってマヨネーズではありません。

野菜以外の食べ物にはマヨネーズ以外の調味料を使うでしょうが、その場合は、糖質の含有量を確認しましょう。1食当たりで10グラムも糖質が含まれている調味料は控えるべきです。1食当たりで3グラムくらいなら許容範囲です。ちなみに私は、肉でも魚でも、あおさ粉を振りかけています。

 

糖質制限熟練者と初心者の違いは、番組で他にもたくさん紹介されていました。

番組全体を見て思ったのは、熟練者の方は自分で調べているのに対して、初心者の方は情報収集が受け身ということです。テレビなどのメディアの情報を信頼しているのだと思いますが、自分で調べなければ、食材の糖質含有量を知るのは難しいです。

カロリーSlismを使えば、多くの食材の糖質含有量を調べられますから、気になる食材がある時は、まずカロリーSlismで糖質含有量を確認しましょう。何度も調べていれば、そのうち、食材の糖質含有量を覚えてしまいますから、面倒なのは糖質制限開始後の間もない時期だけですよ。

糖尿病は運動では治らない

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先日、テレビ番組「ザ!世界仰天ニュース」を見ていたら、プロレスラーの谷津嘉章さんが出演されていました。

プロレスラーは、体を大きくするために食事量を増やさなければなりません。谷津さんも、若い時から食事量を増やして体作りをしてきましたが、ある日、医師から血糖値が高いことを指摘され、糖尿病予備軍だと告げられました。

医師は食事制限をするようにすすめましたが、谷津さんはプロレスラーとして食事量を減らすことはできなかかったため、食事制限をしませんでした。そして、とうとう糖尿病になってしまいます。

糖尿病になっても食事制限をせず

谷津さんは、糖尿病と診断された後も食事制限をしませんでした。

糖尿病は、自覚症状なく進行しますから、あまり深刻な病気とは考えていなかったようです。

ある日のトレーニング後、シューズを脱ぐと、足の指から甲まで黒くなっているのに気づきました。後輩にすすめられたことから、谷津さんは病院で見てもらうと、足が壊死していると告げられました。

幸い、その時は塗り薬を塗って完治したのですが、その後も、靴擦れをよく起こすようになり、再び足の指から甲まで黒くなります。

再度、病院で見てもらったところ、非常に危険な状態になっていると医師に言われ、直ちに足を切断する手術を受けました。

谷津さんは、右足のひざ下を切断しましたが、番組では明るく振る舞っていらっしゃいました。

足を切断して谷津さんのように明るくいられる方もいるでしょうが、多くの人は足を失ったら大きなショックを受けるはずです。私も、今、足を切断しなければならないと告げられたらショックですし、きっと抵抗すると思います。

糖尿病予防は運動よりも食事が大事

糖尿病は、以前は、見境なく食事をして、運動もせず、怠惰な生活をしている人がかかる病気だと思われていました。

でも、現在は、痩せていても糖尿病になる人が多いですし、谷津さんのようにハードな運動をしていても糖尿病になる人はいます。

適度な運動で糖尿病を予防できると言われていますが、糖尿病予防で最も重要なのは食事です。運動をしていれば糖尿病にならないのなら、プロレスラーの谷津さんは糖尿病になってはいません。

糖尿病は、上がった血糖値が下がりにくくなる病気です。

血糖値が上がっても速やかに下がれば糖尿病ではありません。運動は、上がった血糖値を下げる効果があります。だから、糖尿病予防のために運動が推奨されるのはわかりますが、そもそも血糖値を上げる最も大きな要因は食事です。そして、食べ物の中で、直接血糖値を上げるのは米、パン、麺類、果物などに多く含まれている糖質(炭水化物)です。だから、全体の食事量を減らすよりも、糖質摂取量を減らす方が血糖値が上がりにくくなります

また、糖尿病になっても、糖質制限をしていれば血糖値が上がりにくくなりますから、失明、腎症、足の壊疽(えそ)といった糖尿病の合併症の予防も期待できます。

運動は血糖コントロールの一手段

世の中には、運動すれば糖尿病が治ると言う人がいます。

治りませんよ。

筋トレだろうがジョギングだろうが、運動をしても糖尿病は治りません

糖尿病が治ったと言っている人は、単にインスリン抵抗性が改善されただけです。

すい臓のβ細胞から分泌されるインスリンは、血糖値を下げる働きがあります。しかし、インスリン抵抗性があると、血糖値が下がりにくくなります。太っている人によくインスリン抵抗性がみられますが、痩せるとインスリン抵抗性が改善し、上がった血糖値が下がりやすくなります。

運動で糖尿病が治ったと言っている人は、痩せてインスリン抵抗性が改善されたと考えられます。食事制限でも痩せればインスリン抵抗性は改善されます。もちろん、糖質制限だって減量効果があるのでインスリン抵抗性は改善します。

早い話が、いかなる手段であっても痩せればインスリン抵抗性は改善し、血糖コントロールが良好になるのです。運動は血糖コントロールの一手段にしかすぎません。

でも、運動や食事制限で痩せ、血糖値が改善した人の中には、糖尿病が治ったと勘違いする人がいます。インスリン抵抗性を知っていれば、運動や食事制限で血糖コントロールが良好になっていると考えますが、インスリン抵抗性を知らなければ糖尿病が治ったと思うのも無理はありません。

ネット上で「糖尿病が治った」と言っている人は、ただ無知なだけです。

運動をしても食後に高血糖を起こす

運動で糖尿病が治ると言っている人の中には、糖質制限では糖尿病は治らないと言う人がいます。

「糖尿病を治したければ糖質制限をしてはダメ、運動をしなさい」と言っているのですが、運動しているあなたが糖尿病のままじゃないかと。

最近、運動で糖尿病が治ったと言っている人のブログを読んだのですが、空腹時の血糖値も食事から2時間後の血糖値も高く、明らかに糖尿病です。でも、本人は糖尿病が治ったと言い、糖質制限を批判しています。

何度も言いますが、運動は血糖コントロールの一手段でしかありません。もちろん、糖質制限も同じです。

インスリン抵抗性は痩せれば改善する可能性があります。しかし、インスリンを分泌するすい臓のβ細胞は、死んでしまうと生き返りません。β細胞は大量にありますから、1個や2個死んだだけでは血糖値に影響を与えませんが、一定以上死んでしまうと上がった血糖値がなかなか下がらなくなります。

糖尿病と診断された時には、多くのβ細胞が死んでいると推測されます。β細胞の死の原因は酷使することと言われていますから、できるだけインスリンを分泌させないような食事、つまり糖質制限食こそが糖尿病の予防に適しています。誰がどう考えたって、そういう結論になるはずです。

運動で糖尿病を予防できるのなら、プロスポーツ選手が糖尿病になるのはおかしいですよね。

足が壊死しても諦めない

谷津さんは、壊疽から足を切断しましたが、糖尿病で足が腐り始めたからと言って、必ず足を切断しなければならないわけではありません。

以前にも紹介しましたが、以下のブログを運営している方は、足が壊疽しても糖質制限で回復し切断を免れています。

 

あと楽道さんのブログの記事でも、糖質制限で壊疽が完治した報告があります。

 

糖質制限で足の切断を回避した例が2つもあるのですから、足が黒くなっても諦めていはいけません。

 

さらに形成外科医の夏井睦先生の著書「患者よ、医者から逃げろ」では、「なつい式湿潤療法」で壊疽が完治した症例が掲載されています。

足が壊疽すると、医師は、骨髄炎から敗血症を発症し死にいたる危険があるので、足を切断すると患者に説明するのですが、夏井先生は糖尿病性壊疽症例を数十人治療して、骨髄炎を起こした症例は皆無だと述べています。そもそも、骨髄炎との診断が間違っているそうです。

足趾の壊死は、足趾の末梢動脈の閉塞が原因で、皮膚だけでなく骨も壊死するが、通常は骨が丸ごと壊死するわけでなく、血流が途絶して死んだ部分と、血流が保たれて生きている部分に分かれ、死んだ骨が生き残った部分から自然に分離してくる。これが腐骨化だ。
(中略)
この腐骨化を「ガラス容器のタピオカ」に置き換えて考えるとどうなるか。
腐骨化するのは骨の先端部分で、それ以外の大部分は生きている。つまり、ガラス容器の端っこが割れて離れたが、それ以外のガラス容器は大丈夫で、もちろん、中のタピオカの血流も保たれている。そのため、タピオカ表面で肉芽形成が始まり、タピオカ本体は肉芽という蓋で覆われ、細菌は侵入できなくなる。
つまり、どう考えても骨髄炎は起こりようがない。(254ページ)

糖尿病で足が黒くなってきたら、糖質制限に理解があり、なつい式湿潤療法を行っているお医者さんに診てもらうことが第一選択です。次善の策は、糖質制限に理解があるか、なつい式湿潤療法を行っているお医者さんに診てもらうこと。

最悪なのは、糖質制限を批判し、なつい式湿潤療法も知らないお医者さんに診察されることであることは言うまでもありません。

ちなみになつい式湿潤療法を行っているお医者さんは、夏井先生のホームページに掲載されています。

 

運動で糖尿病が治るというのは、デマだから信用しないように。

でも、運動は糖質制限と同じように血糖コントロールの手段となります。

まずは、糖質制限をして血糖値を上げにくくすること。血糖値が上がったら、速やかに下げるために運動すること。

参考文献

食事制限でアミロイドβの蓄積が減少するらしい

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年を取ると物覚えが悪くなるもの。

何年も会っていない人の名前が出てこないことは仕方ないでしょうが、テレビでよく見る芸能人の名前がすぐに思い出せないと、もしかしたらアルツハイマー病などの認知症になっているのではないかと不安になりませんか?

健康番組を見ていると、記憶力のチェックテストみたいなことをやっていて、何個以下しか正解できないと認知症の危険があると脅してきます。

でもね。何でも1回見たり聞いたりしただけで覚えられるのなら、誰だって東大に合格できますよ。中学生や高校生のときだって、1回で暗記なんかできなかったのですから、健康番組を見て一喜一憂することはないでしょう。

かつてはアルツハイマー病にかかると進行していくだけだと悲嘆するしかありませんでしたが、最近では、食事制限でアルツハイマー病の進行を抑えられるのではないかという研究結果も出ていますから以前ほどは悲観しなくても良さそうです。

インスリン抵抗性がアミロイドβを蓄積する

アルツハイマー病は、脳にアミロイドβと呼ばれるタンパク質が蓄積することで発症すると言われています。これが本当であれば、アミロイドβが蓄積しないようにすることがアルツハイマー病の予防になると考えられます。

2019年4月12日の以下のプレスリリースによれば、食事制限でアミロイドβの蓄積を減少させることができると研究で明らかになったようです。

 

2型糖尿病になると、アルツハイマー病にかかりやすいと言われています。2型糖尿病は、食生活の乱れで血糖値が高くなる病気とされていますが、血糖値が下がらない原因にはインスリン抵抗性インスリン分泌不全があります。

この中でアルツハイマー病を発症しやすいのは、インスリン抵抗性を原因とする2型糖尿病です。

糖質を食べると血糖値が上がります。上がった血糖値は、すい臓のβ細胞からインスリンが分泌されて、血糖(ブドウ糖)が脂肪組織や筋肉に取り込まれることで下がります。インスリンの分泌量が減ってしまうのがインスリン分泌不全です。一方、しっかりとインスリンが出ているのに血糖値が下がらない状態をインスリン抵抗性と言います。

痩せればインスリン抵抗性は改善する

インスリン抵抗性は、多くの場合、痩せれば改善します。

これを別の視点から見ると、太っていて血糖値が高い場合はインスリン抵抗性が惹き起こされていると言えます。

ダイエットをして肥満が解消されていく過程で血糖値が下がって来れば、インスリン抵抗性が改善していると想像できます。

さて、先ほどのプレスリリースには、食事制限でインスリン抵抗性を改善すると脳にアミロイドβが蓄積するのを減少させられると述べられています。

マウスを使った実験ですが、高脂肪食を与えたマウスの脳にはアミロイドβが蓄積しました。でも、高脂肪食から普通食に戻すと、若干アミロイドβの蓄積が減少します。高脂肪食からカロリー制限に切り替えると、アミロイドβの減少が著しく、食事制限でアルツハイマー病の進行を抑えられるのではないかと想像できます。

脂質制限が有効なのか?

高脂肪食から、普通食やカロリー制限食に切り替えるとアミロイドβの蓄積が減少したのなら、アルツハイマー病の予防には脂質制限が大切だと考えられそうです。

でも、これは短絡的な発想でしょう。

インスリン抵抗性の裏には、高インスリン血症があります。つまり、インスリンが効きにくい状態は、血液中に多くのインスリンが存在する状態です。これこそが、アミロイドβの蓄積に深くかかわっているわけです。

アミロイドβの分解にはインスリン分解酵素が使われます。しかし、高インスリン血症の状態では、インスリンの分解にインスリン分解酵素が使われてしまうので、アミロイドβの分解が疎かになります。アミロイドβが分解されないと蓄積量が増えていくでしょうから、高インスリン血症を放置することがアミロイドβの増加につながっていると考えられます。

したがって、インスリン抵抗性がアミロイドβを蓄積させていると言うよりは、高インスリン血症がアミロイドβの分解を阻害していると言った方が、アルツハイマー病の真実に近いはずです。

そうすると、脂質制限がアミロイドβの蓄積を防ぐとは言えません。なぜなら、脂質を食べてもインスリンの追加分泌が起こらず高インスリン血症にならないからです。

そして、高インスリン血症を防ぐためには、血糖値を上げてインスリンの追加分泌を促す糖質摂取を控えることが大切です。早い話が糖質制限ですよ。

 

今回の話は、すでに以下の記事でも紹介しています。

 

「肥満が生活習慣病の原因になりやすいから、脂質制限やカロリー制限をしましょう」と言っている限りは、2型糖尿病もアルツハイマー病も予防できないでしょうね。

糖尿病と診断されたら糖質制限をするのは当たり前

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伊藤内科医院さんのブログに以下の記事が投稿されています。

CEOは企業だと最高経営責任者のことですが、アメリカ糖尿病学会のCEOも学会の偉い方ということなのでしょう。上の記事では、動画が掲載されているのですが、その内容は、記事タイトル通りのようです。私は動画を見ていませんが、「糖質制限によりインスリンや内服薬も多くが不要になったらしい」とのことです。

結果が出ない治療を止めるのは当然

糖質制限を開始すれば、高血糖が速やかに改善します。

糖質を食べると血糖値が上がるのですから当然ですよね。

カロリーを控えたところで、糖質を食べていては、食事のたびに血糖値が上がります。だから、カロリー制限では高血糖を改善するのは難しいですし、食後高血糖(血糖値スパイク)を抑えることも不可能に近いです。

医師の指導に従ってカロリー制限をしたけども、なかなか血糖値が良くならなければ、他の血糖コントロールを試そうかと考えるものです。そして、そう考えた人たちの何人かが糖質制限を試して、血糖コントロールが良くなっているわけですね。

アメリカ糖尿病学会のCEOも同じだったのでしょう。

結果が出ない治療よりも、結果が出やすい治療を選ぶのは当然です。

アメリカでは糖質制限が主流になるだろう

アメリカ糖尿病学会のCEOが、自身の糖尿病治療のために糖質制限を始めたのですから、今後はアメリカで糖質制限が当たり前になっていくでしょうね。

すでにアメリカ糖尿病学会は、何年も前から糖尿病の治療に糖質制限を奨励する動きを見せています。

糖質制限が血糖コントロールに有効なことが明らかになったところで、すぐに糖質制限を糖尿病の人に指導すべきなのですが、そこはやっぱり訴訟大国のアメリカですから、すぐにはこれまでの治療方針を180度変えることはできなかったのかもしれません。

だから、時間をかけてちょっとずつちょっとずつ糖質制限に舵を切っていったのだと思いますよ。

私が糖質制限を始めたのは2013年ですが、その頃は、糖質制限は2年までは安全だけど、それ以上やるべきではないとされていました。その前は糖質制限は1年までとしていましたし、さらに前には糖質制限は認めないというのがアメリカ糖尿病学会の姿勢でした。

それが、2019年になり、糖質制限食が糖尿病の人の血糖コントロールに有効だとの証拠が最も多いと述べるようになりました。

そして、2020年には、アメリカ糖尿病学会のCEOまでが糖質制限を始めたのですから、もはや糖尿病治療に糖質制限が有効かどうかの議論は終わったと見て良いのではないですか?

さすがに学会のトップが糖質制限をしているのに患者には「糖質制限は危険だからやるな」とは言えないでしょう。

やがて、日本でも同じ流れになると思いますよ。

糖質のコントロールがスタイルの維持には大切

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先日、テレビ番組にお笑いコンビのオードリーの春日さんが出演していました。

春日さんは、ボディビルの大会に出場したことがあり、普段から筋肉を鍛えていることは有名な話です。

番組の中で春日さんは、スタイルを維持するのに困るのが、グルメ番組の仕事だと述べていました。グルメ番組では、炭水化物(糖質)が多く含まれている料理が紹介されやすく、食レポのために糖質過多の料理を食べなければならないのが困るそうです。

一昔前までは、筋肉を付けるためには糖質を取らなければならないと言われていました。でも、今では、春日さんのようにボディビルの大会に出場するほど筋肉を鍛えている方でも、糖質をコントロールすることが大切だと言う人が増えていますね。

糖質が脂肪に変わる

現在では、筋肉を付けるためには、むしろ、糖質を取らない方が良いとする研究結果も出ています。

 

以前は、糖質摂取で体に脂肪が付くことを知っている人は少なかったですが、今では、肥満の原因は糖質摂取だと知っている人が増えつつあります。春日さんのように自分の体で、糖質摂取がスタイルの維持を邪魔していると気付いた人は、糖質をコントロールすることが無駄なぜい肉を付けないために大切だとわかるのですが、これまでに糖質を減らした食事をしたことがなければ、糖質が脂肪に変わることに疑問を感じることでしょう。

糖質を摂取すると、インスリンがたくさん分泌されます。インスリンは糖質を中性脂肪に変えて脂肪組織に蓄えますから、糖質摂取が多くなるほど体に付くぜい肉も増えていきます。

だから、太らないようにスタイルを維持しようと思うと、糖質を控えなければなりません。

インスリンが肥満の原因になることを詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧になってください。

食べ過ぎに気づいたら糖質から減らしていく

最近太って来たなと感じた時は、大概、食事量が増えているものです。

だから、ダイエットを始める際は、増えた食事量を太っていなかった頃と同じ量まで減らすことを考えなければなりません。

しかし、先にも述べたように糖質摂取が脂肪を増やすのですから、お腹周りに付いたぜい肉を減らしたいのであれば、糖質摂取量をまず減らす必要があります。

現代栄養学では、糖質もタンパク質も、1グラム当たり4kcalの熱量を持っているとされているので、どちらを減らしても同じと思ってしまいます。でも、我々の体を構成している細胞はタンパク質でできていますから、タンパク質を減らすべきではありません。タンパク質は多めに摂取して、体の中で古くなったタンパク質を捨てて、新しいタンパク質を合成しやすくしておいた方が良いでしょう。

そうすると、体に蓄えられた脂肪を減らしたいのであれば、糖質や脂質の摂取量を減らす必要があります。ただ、脂質を摂取してもインスリンの追加分泌はないので、糖質摂取ほどは体に脂肪は付きません。

やはり、脂肪を減らしたいのであれば、多くのインスリンを分泌してしまう糖質を減らすべきです。

もちろん、運動で脂肪を減らすことも可能ですが、大人になったら仕事をしなければならないので、中学生や高校生のように毎日2時間も3時間も部活で汗を流すことはできません。

 

運動不足が肥満を招き、スタイルの維持を困難にしているのだと思っている限りは、肥満を解消するのは難しいでしょう。

痩せて若い時のスタイルに戻りたいと思うなら、糖質制限を試しましょう。


糖質制限を始めても痩せない場合は食べ過ぎを疑う

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多くの人は、米、パン、麺類、砂糖、果物など炭水化物(糖質)が多く含まれている食品を食べるのを控える糖質制限を開始すると、体重が減っていきます。

私も、糖質制限を開始して半年くらいの間に8kgほど痩せました。こんなに痩せる気はなかったというか、痩せる目的で糖質制限を始めたわけではなかったので、この減量効果には驚きました。

私のように糖質制限を開始して一気に体重が減る人が多数派ですが、なかなか体重が減らない人もいます。この場合は、食べ過ぎを疑った方が良いでしょう。

糖質制限をすればウェストが細くなる

糖質制限をすれば、ウェストが細くなっていくものです。メジャーを持っている人は、糖質制限を開始してから、ウェストを定期的に測定すれば細くなっていくのを数字を見て実感できます。

糖質制限を始めて、ウェストが細くなっていかない場合は、もともとの食事量が多い可能性があります。

だから、食べる量を減らせば体重は減っていくわけですが、本人は食べ過ぎと気付かないことがあります。

もしも、糖質制限を始めて、ほとんど体重が減らない方は、あえて、食事量を増やすのも一つの手段です。

 

「食事量を増やしたら、さらに太るだろう」

 

と、言われそうですが、そこに気づくのが食事量を増やす目的です。糖質制限をしていても、過食すれば体重が増えることを身を持って理解できます。そして、糖質制限を始めたけども、体重が減らなかったのは、これまでの食事量が多すぎたのではないかと考えるようになります。

タンパク質は減らさない

食事量を減らしても、タンパク質は減らしてはいけません。それは、以下の記事で解説しています。

 

上の記事でも述べましたが、タンパク質を制限すると、体内でのタンパク質の合成量よりも分解量が増えてしまい、やせ細ってしまいます。

また、高糖質食時代は糖質からエネルギーを作り出していたのが、糖質制限を開始すると脂質からエネルギーを作り出す反応に切り替わりますが、脂質からのエネルギー産生にすぐに切り替えられない人もいると考えられます。私も、その一人だったのではないかと思います。糖質制限を開始して急激に体重が減少しましたからね。

この場合、タンパク質の分解が進んでしまう可能性があります。

 

だから、食事量を減らしたとしても、身体の構成に必要なタンパク質が減ってしまわないようにタンパク質をしっかりと摂取しておくことが重要です。

私は、糖質制限を開始して、体重が8kg減少したところで下げ止まりました。でも、あまりに痩せすぎてしまったので、食事量を増やして徐々に体重を戻していきました。もちろん、糖質制限を続けながら食事量を増やしていきました。

糖質制限をしていると、食事量を増やしても、なかなか体重が増えません。

人間は、本来、太りにくい生き物なんじゃないかと思いましたね。

 

糖質制限を始めても体重が減らない場合は、食べ過ぎを疑いましょう。

間食を止めるだけでも、痩せやすくなりますよ。

ビタミンCの利用効率を高めるためには糖質制限が必要

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風邪やインフルエンザなどのウィルス感染症にビタミンCの摂取が有効だとの報告は数多くあります。

ただし、摂取量が少ないと効果が低いので、風邪やインフルエンザにかかった場合には1日に20グラム以上の大量摂取が望ましいです。

また、細胞がビタミンCを効率的に取り込めるようにするためには、ブドウ糖(糖質)の摂取量を減らさなければなりません。ビタミンCは、ブドウ糖と競合するので、糖質過多の食生活を送っていると、細胞がしっかりとビタミンCを取り込めなくなるからです。

ビタミンCもブドウ糖も入り口が同じ

ビタミンCとブドウ糖が体内で競合するのは、その形がよく似ていることが理由とされています。

ブドウ糖の化学式は、C₆H₁₂O₆です。一方のビタミンCは、C₆H₈O₆です。

どちらも、C(炭素)とO(酸素)は6個で同じです。異なっているのはH(水素)で、ブドウ糖は12個、ビタミンCは8個です。

化学式を見ただけでも、同じように見えますが、その構造も非常によく似ています。ブドウ糖からビタミンCを合成できることを考えても、両者は似た者同士と言えます。

似た者同士のブドウ糖とビタミンCは、細胞が取り込むための入り口も同じです。どちらも、グルコーストランスポーター(ブドウ糖輸送体、ブドウ糖運搬体)を利用して細胞の中に入ることができます。

グルコーストランスポーターには、たくさんの種類がありますが、有名なのはGLUT4です。GLUT4は、すい臓から分泌されるインスリンの指令を受けて、細胞の表面に発現し、ブドウ糖やビタミンCを細胞内に取り込みます。

しかし、生田哲先生の著書「ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く」によると、ブドウ糖をたくさん摂取している状態では、ビタミンCを細胞に取り込みにくくなるとのこと。

似て非なるものは競争相手になりやすい。ビタミンCとブドウ糖もライバル関係にあります。ブドウ糖は細胞に入ろうとするビタミンCと競争するのです。
だから、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高ければ、ビタミンCは少量しか細胞に入れないことになります。カゼや他の感染症にかかったとき、ビタミンCを摂取しても効果があらわれにくい理由は、まず第一に、一~二グラムという少量しか摂取しないからですが、加えて、日頃から糖類の摂取量が多すぎるためとも説明できます。
だから、カゼや他の感染症にかかったら「もっと多くのビタミンC(二〇グラム以上)を摂取して、逆に砂糖や糖類は少なめに摂りましょう」という結論になります。(137ページ)

したがって、ウィルス感染が疑われる状況では、まず糖質制限をしてビタミンCが細胞に届けられやすい状態を作っておくことが大切です。

風邪をひいた時に炭水化物(糖質)ばかりのお粥を食べることは逆効果ですね。風邪をひいた時こそ卵や肉を食べるべきです。

糖質過多の食生活が身体をウィルスに弱くしている

風邪やインフルエンザにかかりやすい方は、冬場に人が多い所に行ってウィルスをうつされやすくなっているのかもしれません。

誰だって、人が多い所に行けば、ウィルスをうつされる危険はあります。でも、ウィルスをうつされても、辛い症状が出る場合と、大した症状が出ない場合があります。それは、ウィルスをうつされた前後の糖質摂取量の差なのかもしれませんね。

日頃から糖質摂取量を控えめにしている人は、体内でのビタミンCの利用効率が高まっているので、ウィルスが侵入してきても、速やかにやっつけられる体制が整っているのでしょう。

一方、1日3食、必ず米やパンを食べる糖質過多な食生活を送っている人は、常にビタミンCの利用効率が悪い状態になっているので、ウィルスの侵入という不測の事態に速やかに対応できないのでしょう。

風邪やインフルエンザなどのウィルス感染にビタミンCが効果的であっても、そのビタミンCの利用を妨げている糖質をたくさん摂取していては効果が薄れてしまいます。ウィルスはいつ体内に侵入してくるかわかりませんから、糖質摂取量は常に少なくして備えておくことが大事ですね。

 

余談ですが、ビタミンCのサプリメントには、ビタミンCとほぼ同量の炭水化物が含まれています。なんで、あんなにたくさんの炭水化物が入っているのでしょうか。

炭水化物でも、その多くが食物繊維なら問題ないですが、糖質だと邪魔ですよね。

参考文献

スーパーが糖質制限を推奨し始めたよ

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以前、スーパーが卵を食べることをすすめるようになったと記事にしました。

 

かつては、卵を食べると血中のコレステロールが増えて健康に良くないと言われていましたが、今は否定されています。その流れもあってか、さらにスーパーで、糖質制限を推奨するポップが設置されているのに気づきました。ここまで来ると、糖質制限が当たり前になりつつあり、そして、糖質制限批判者が少数派になってるんじゃないですか。

1日に70~130グラムの糖質摂取に抑える

そのスーパーに設置されていたポップには、1食につき20~40グラム、1日に70~130グラムの間に糖質摂取量を抑えましょうといったことが書かれていました。

1日に60グラム未満の糖質摂取量に抑えるスーパー糖質制限食よりも糖質は多いですが、1日2食まで主食を食べるプチ糖質制限よりは厳しい内容です。

1日に70~130グラムに糖質摂取量を抑えることには、何か名前が付いていましたが忘れました。ロカボではなかったです。「カーボなんとか」だったように思いますが、ちょっと覚えていないです。

いずれにしても、「健康のためには糖質摂取を控えましょう」といったことがポップに記載されていました。

スーパーの食品売り場では、糖質が多く含まれている食品が多く並んでいます。そのスーパーも同じです。惣菜コーナーに行けば、ご飯類はもちろんのこと、サンドウィッチ、天ぷら、酢豚、餃子など、糖質たっぷりの惣菜がたくさん並んでいます。

それなのに糖質制限を推奨するポップを設置したのは、世間が糖質摂取量を少なくするように意識し始め、糖質控えめの食品の方が売れやすくなってきているのかもしれませんね。

肥満の改善には糖質制限

肥満は生活習慣病の原因とされていますから、太らないこと、太っている場合は痩せることを医学界はすすめています。

それなら、糖質制限が最も効果的です。

もちろん、食べる量が多いと太りますから、糖質制限をしていても、大量に食べれば肥満を解消できません。

糖質制限で痩せるのは、糖質を抜いた結果、摂取カロリーも減っているからだと言われることがあります。確かにそういうこともあるでしょうが、それはそれで良いじゃないですか。糖質、脂質、タンパク質を万遍なく減らして、摂取カロリーを抑えるよりも、糖質制限の方が続けやすいのなら、何も問題にすることはありません。

でも、糖質制限だと、摂取カロリーが変わらないか、ちょっと増えた場合でも、体脂肪が減少していくことはよくあります。その大きな理由は、糖質制限食だと、中性脂肪を分解するホルモン感受性リパーゼの働きが抑えられないからです。

反対に中性脂肪を貯め込むのが、糖質摂取です。糖質を摂取して血糖値が上がると、インスリンが分泌されます。インスリンは、ブドウ糖を中性脂肪に変えて体に蓄えるとともにホルモン感受性リパーゼの働きを抑えます

摂取カロリーが同じなら、糖質も、脂質も、タンパク質も同じだというものではありません。

中性脂肪が増えることを太ると言うのなら、中性脂肪が付きにくい食事をするべきです。糖質摂取は中性脂肪が付きやすくなります。一方、糖質制限食は、中性脂肪が付きにくくなります。

肥満が不健康の原因なら、肥満しにくい糖質制限食は健康食と言えます。

 

1日に70~130グラムの糖質摂取量であれば、調味料をこだわる必要もありませんし、間食でちょっと甘いものを食べることもできます。さすがに毎食、米やパンを食べることはできませんが、1食くらいなら糖質摂取量を130グラム未満に抑えられるはずです。

でも、1食だけ米やパンを食べるよりも、毎食、米もパンも食べない方が糖質制限は続きやすいと思いますよ。

ダイエットを開始して痩せやすい部位はどこ?

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人がダイエットに取り組んで、最も早く効果が出やすい部位について、Yahoo!ニュースの以下の記事で紹介されていました。

 

上の記事を読むと、男性はお腹周りから痩せやすく、女性はあらゆる部位の脂肪が落ちやすい一方、お尻や太ももの脂肪は落としにくい傾向にあるそうです。

私は男性ですが、確かに体重が減るとお腹周りから細くなっていきます。あと、顔も体重の減少に比例して痩せていきますね。

最後に脂肪が付いた部位から痩せやすい

上記の記事では、ダイエットを始めると、最後に脂肪が付いた部位から痩せやすいということも述べられていました。

最後に脂肪が付いた部位がどこかわからないという方がいると思います。でも、このところお腹が出てきたなと思った場合は、最後に脂肪が付いた部位はお腹の可能性が高いです。お尻が太くなってきたと感じたら、お尻が最後に脂肪が付いた部位の可能性が高いでしょう。

これを別の視点から見ると、最後に脂肪が付いた部位ほど太りやすい部位と言えそうです。

先にも述べましたが、ダイエットを開始すると、男性はお腹から痩せやすく、女性は全身万遍なく痩せていく傾向があります。そうすると、男性はお腹から痩せていけば、女性は全身が万遍なく痩せて行けば、そのダイエット法は効果があると言えますね。

もちろん、太りやすい部位には個人差がありますから、自分が太りやすい部位から先に痩せていくダイエット法を選ぶ必要があります。

糖質制限で解決する

男性は、お腹が痩せやすいダイエット、女性は、全身が痩せやすいダイエットを選ぶのが最も効果がありそうです。

しかし、部分痩せはできないと言われていますから、狙った部位の脂肪をピンポイントで落とすことは難しいでしょう。なので、特定の部位が痩せるダイエット法は存在しないと思った方が良さそうです。

でも、最後に脂肪が付いた部位から痩せやすいという傾向があるので、痩せて体脂肪が減れば、最後に脂肪が付いた部位がピンポイントで痩せたように感じることはあるでしょう。

「痩せる」ことを脂肪が減ることと定義すれば、最も効果的なダイエット法は、糖質制限と言えます。

ご飯やパンなどに多く含まれる糖質を摂取すると、すい臓からインスリンが分泌されます。インスリンは、糖質を中性脂肪に変えて体に蓄えますし、すでに体に蓄えた中性脂肪の分解もストップさせます。

反対に糖質を食べなければ、インスリンの分泌量が減るので、糖質が中性脂肪に変えられることもなければ、中性脂肪の分解がストップすることもありません。だから、糖質制限をして、インスリンの分泌量を減らせば、体に中性脂肪が蓄えられにくくなりますし、すでに蓄えた中性脂肪の分解も促進され痩せやすくなります。

結局、糖質摂取が脂肪を蓄積させる原因ですから、どこの部位の脂肪を減らしたいかを考えず、ただ、糖質摂取量を減らすことを意識すれば、自然と最後に脂肪が付いた部位から痩せていくということです。

男性ならお腹、女性なら全身万遍なく脂肪が減っていくのが糖質制限。

体重が減ったけど、お腹は出たまま、全身に脂肪は付いたままなら、そのダイエット法を見直しましょう。きっと、糖質摂取量が多いはずです。

食事量を減らす場合は、まず糖質から減らすこと。運動で痩せることを目指す人も、普段の食事から糖質を減らし、代わりにタンパク質や脂質を増やすこと。

ダイエットの基本は、糖質をコントロールすることですよ。

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糖質制限初心者は食事から米とパンを抜くことから始めよう

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ダイエット目的で糖質制限を始める方が増えているようですね。

一昔前までだと、カロリーコントロールがダイエットでは重要と言われていましたが、今は糖質摂取量を減らすことがダイエット成功のカギと言われるようになっています。

だから、「糖質制限をして痩せるんだ」と一念発起するわけですが、でも、どうやって糖質制限をしたら良いのかわからないという方が結構いらっしゃると思います。

そこで、糖質制限初心者の方は、まず、米とパンを食事から抜くことをおすすめします。

米やパンの量を減らしても効果がわかりにくい

糖質制限は、炭水化物(糖質)をできるだけ食べないようにすることです。

糖質制限初心者の方は、「まず、米を茶碗の半分にしよう」とか、「食パンを半分に切ろう」とかして糖質摂取量を減らそうとします。私も、糖質制限を始めたばかりの時は、米の量を減らしました。

しかし、この方法だと、糖質制限の効果があるのかどうか、はっきりとしにくいです。

朝、昼、晩の3食、毎回、それなりに糖質を摂取しているわけですから、効果がわかりにくいのは当たり前と言えば当たり前です。

それよりも、朝食や昼食だけ米やパンを食べないといったように1日3回の食事の中で糖質をほとんど摂らないといった選択をする方が効果を実感しやすいです。

インスリンの追加分泌を避ける

毎食、ちょっとずつ糖質を減らす方法だと効果を実感しにくいのは、インスリンの追加分泌を抑えられないからです。

常にすい臓はインスリンを少量分泌していますが、糖質を摂取した場合には大量のインスリンを一気に分泌します。これが追加分泌です。

インスリンが分泌されると、糖質は中性脂肪に変えられて脂肪組織に蓄えられます。だから、糖質摂取は太る原因なんですね。さらにインスリンがたくさん分泌されている間は、ホルモン感受性リパーゼの働きが抑えられて中性脂肪の分解もストップします。

どんなにカロリーを制限しても、3食しっかり糖質を摂取していれば、インスリンの追加分泌が起こるので、糖質が中性脂肪に変わり、これまで蓄えてきた中性脂肪も分解されにくくなります。そうすると、体重は減っているのにお腹がポッコリ出ている体型になってしまいます。

1食の糖質量を中途半端に減らしても、インスリンの追加分泌が起こります。だから、インスリンの追加分泌による中性脂肪の蓄積を抑えるためには、1食当たりの糖質摂取量を極めて少なくした方が良いです。

糖質摂取量は1食20グラム未満を目標に

京都高尾病院の江部康二先生は、1食の糖質摂取量を20グラム未満に抑えることを推奨しています。釜池豊秋先生は、糖質摂取量を限りなくゼロにするようにと述べています。

現実問題として、糖質ゼロは極めて難しいです。

でも、1食20グラム未満であれば実践可能です。それが、食事から米やパンを抜く方法です。たったこれだけで、1食20グラム未満の糖質摂取量に抑えることができます。他にも、根菜や果物を食べないようにすることも大事ですが、本丸は、やはり、米とパンです。これらを食べなければ、インスリンが大量に分泌されることを防げます。麺類もダメですよ。

米を茶碗半分にする、食パンを半分に切るといった方法では、1食当たり50グラムは糖質を摂取してしまいます。これだけの量の糖質を摂取すれば、インスリンもたくさん分泌されますから、なかなか体脂肪が減ってきません。

糖質制限ダイエットで大事なのは、インスリンの追加分泌を避けることです。3食のうち1食でも糖質摂取量を20グラム未満に抑えられれば、糖質制限ダイエットの効果を実感しやすくなるはずです。

慣れてくれば、2食、米とパンを抜けば良いです。さらに慣れれば、3食すべて米、パンなしにすれば、ダイエット効果も高くなります。

私は、糖質制限を始めて1週間もしたら、米やパンを一切食べないようになりました。

そうすると、体脂肪率は一気に低下しましたし、お腹周りもすっきりしてきました。だから、体脂肪を減らすなら糖質制限が効果的だと実感できました。中途半端に米やパンの量を減らすだけでは、糖質制限の効果を実感できなかったでしょう。

 

これから糖質制限ダイエットを始めようと思っている方は、まずは1食だけでも米とパンを食べないことからチャレンジしてください。いきなり、3食、米もパンもなしの方がおすすめですが、辛くなって続かないのなら意味がありません。

あと、糖質を減らしても、食事量を減らさないことが大切です。米やパンを抜いたら、その分だけ、卵、魚、肉を足すようにしましょう。

参考文献

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