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Channel: 糖質制限 | スロトレ実践報告ブログ
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イライラしていると気づいたら糖質制限

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いつもイライラしているのなら糖質制限の始め時です。現代社会はストレス社会だと言われていますから、ほとんどの現代人が糖質制限を始めた方が良い人ばかりです。

というか、糖質の過剰摂取がストレス社会を作っているのですが、それに気づいていない人が大多数といった方が良さそうです。

糖質を摂取するするからイライラする

糖質を摂取すると血糖値が上がります。そうすると、血糖値を下げるためにすい臓のβ細胞からインスリンが分泌され血糖値が下がります。

これは誰にでも起こる反応なのですが、糖質摂取量が多いほどインスリンの分泌量も増え、血糖値が急激に大きく下がります。これが、イライラの原因なんですね。

糖尿病専門医の牧田善二先生の著書『糖質中毒』に簡単にその仕組みが解説されているので紹介します。

血糖値は高すぎても低すぎても生命に危険を及ぼしますから、低血糖に陥っている危険な状態を知せるために、脳からの指令でアドレナリンというホルモンが分泌され、さまざまな不快症状でシグナルを発します。
具体的には、イライラ、強い空腹感、冷や汗、動悸、震え、吐き気などがおきます。このシグナルは、脳からの「早く糖質を摂れ」という指令です。
それに従って糖質を摂ると、血糖値が上がるとともに、ドーパミンというホルモンが脳内で分泌されます。
ドーパミンは「報酬系」と呼ばれ、脳の指令通りに糖質を摂ったご褒美に、不快な症状を和らげ幸せな気分を与えてくれます。でも、それは一時的なもので、また同じことが行われます。(56ページ)

上がった血糖値を下げるホルモンはインスリンですが、大量の糖質摂取の場合、血糖値が下がり過ぎて危険な状態になります。この時、今度は血糖値を上げるインスリン拮抗ホルモンが分泌されます。そのインスリン拮抗ホルモンの一つがアドレナリンで、イライラなどの不快症状をもたらします。

血糖値が下がり過ぎると糖質を摂って血糖値を上げるようにとの指令も出され、それに従って糖質を食べると、今度は快楽ホルモンのドーパミンが分泌されます。

しかし、再び血糖値が上がるので、インスリンが分泌されて血糖値が下がり、またアドレナリンのせいでイライラし始めます。

これを延々と繰り返してしまうわけですね。

負の連鎖を断ち切るために糖質制限をする

このイライラと快楽の無限ループから抜け出すには、糖質制限しかありません。インスリンとアドレナリンが交互に分泌されるそもそもの原因は糖質摂取なのですから。

脳が疲れている時は甘いものを食べるのが効果的だと言われていますが、これは完全な誤りです。こんなことを続けていると、それこそ糖質中毒になってしまいます。脳が疲れている時ほど、糖質を摂取すべきではありません。

脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖だと言われていましたが、現在では、デマだとわかっています。ブドウ糖以外にも脂肪酸から合成されるケトン体を脳はエネルギー源として利用できます。だから、体内でブドウ糖が少なくなってきても糖質を摂る必要はありません。体内の中性脂肪やタンパク質からブドウ糖を作り出す糖新生も活発になりますしね。

最近、イライラするなと感じたら糖質制限の始め時ですよ。

参考文献


イワシダイエットも糖質制限ダイエットと同じ

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ダイエット法は、過去いくつも出てきましたが、定着しているものはほとんどありません。

結局、痩せるためには食事を制限するか運動するかのどちらかに行きつくから、新しいダイエットでも、このどちらかに当てはまらないものは消えていくのでしょうね。

最近、またイワシダイエットなるものが出てきて注目を集めているようです。

イワシダイエットは痩せる

イワシダイエットが紹介されていたのは以下の記事です。

 

その名の通り、缶詰のイワシだけを食べ続けるダイエット法で、水分は、水、お茶、ブラックコーヒーから摂るというものです。この方法でダイエットに成功した人もいれば、気分が悪くなってやめた人もいるようです。

こんな方法で本当に痩せるのかという疑問があるでしょうが、理屈としては痩せるはずです。摂取カロリーが減るからとか、そんな適当な理屈ではありません。明らかに糖質摂取量が少なく、体に蓄えた脂肪が見る見るうちに消費されていくからです。生化学の視点からは理にかなっています。

糖質制限ダイエットに行くつくだろう

イワシダイエットを長く続けていれば、おそらく糖質制限ダイエットに行くつくと思うんですよね。

なぜ、イワシだけを食べていると痩せるのか。そう疑問に思ったら、イワシに含まれる栄養素を調べるでしょう。そして、一般的な食事と比較して何が違うかを探していけば、圧倒的に糖質摂取量が少ないことに気づくはずです。

そこで、糖質制限ダイエットという言葉を知っていれば、糖質を食べると太るというのは本当だったんだと納得するに違いありません。

そして、なぜ、糖質制限をすると痩せるのか、その仕組みを知るために生化学の本を紐解けば、糖質制限ダイエットが理にかなったダイエット法だとわかることでしょう。

でも、ほとんどの人が生化学の本を読むところまでは行きません。糖質制限ダイエットで痩せたら、また以前と同じように糖質を食べ始めます。いや、糖質が原因で太ったんだから、もう普段から糖質を食べるのはやめようと思わないといけないのですが、人間はどうしても糖質を食べなければならないとの思い込みは抜けないようです。

そして、リバウンドして今度は別のダイエットに手を出すけども、糖質制限ダイエットほどの効果は出ず、新たなダイエット法を探す旅に出るといったことを繰り返します。

イワシダイエットにたどり着いた人は、良いところに来ています。後は、そこから糖質制限に移行するだけで太らない食習慣が確立されます。

糖質制限は一時的にするものではなく一生続けるものです。

参考文献

いまだに糖質制限で痩せるのは水分が抜けるからと言っている専門家がいる

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先日、フジテレビの「ホンマでっか!?TV」でダイエットの特集をしていました。その番組内で、ある専門家の先生が、糖質制限ダイエットで痩せるのは、体から水分が抜けるだけとおっしゃっていました。

いったい何年前の古い知識を持ち出しているんだと思いましたね。実際に糖質制限をすれば体脂肪率が下がるので、水分が抜けるだけが糖質制限で痩せる理由ではありません。

ホルモン感受性リパーゼの働きを知ろう

このようなデマに騙されないためには、栄養学、生理学、生化学の順番で本を読むのがおすすめです。でも、そんなこと面倒だという人は、とりあえず、ホルモン感受性リパーゼの働きだけは押さえてください。

中性脂肪は、3個の脂肪酸を1個のグリセロールが束ねるようにして構成されています。体にぜい肉として蓄えた中性脂肪からエネルギーを作り出すには、まず、中性脂肪を分解して脂肪酸を取り出さなければなりません。ここで、中性脂肪を分解する働きをするのがホルモン感受性リパーゼです。

ホルモン感受性リパーゼが活発に働いていれば、体に蓄えた中性脂肪はどんどん分解されて脂肪酸へと変わっていきます。そして、脂肪酸はアセチルCoA(コーエー)となって、細胞内のミトコンドリアでオキサロ酢酸とくっつきクエン酸になります。

次にクエン酸は、クエン酸回路で酸化され電子が取り出されます。その電子は電子伝達系に運ばれてアデノ三リン酸(ATP)と呼ばれるエネルギーになります。

体内で、上の反応が続いている限り、中性脂肪は分解され続けますから太りにくくなります。反対に上の反応が抑えられると中性脂肪が溜まっていき太りやすくなります。

ホルモン感受性リパーゼの働きが中性脂肪を溜めにくくするために必要なのですが、糖質を摂ると、このホルモン感受性リパーゼの働きが抑えられてしまいます。糖質を摂ると血糖値が上がります。その血糖値を下げるためにすい臓からインスリンが分泌されます。そして、インスリンはホルモン感受性リパーゼの働きを押さえようとします。

 

  1. 太らないためにはホルモン感受性リパーゼを働かせる必要がある
  2. ホルモン感受性リパーゼは、インスリンが分泌されない状態を維持することで働きが持続する
  3. インスリンは糖質を摂取すると大量分泌される。
  4. だから、糖質摂取が肥満の原因になる

 

まとめると上の通りです。ホルモン感受性リパーゼの話をしないダイエットの専門家の話を聞いても無駄ですよ、なお、ホルモン感受性リパーゼについては、下の記事で図を使って説明していますからご覧になってください。

糖質制限をやめたら太る

ホルモン感受性リパーゼの働きがわかれば、糖質制限をやめたらリバウンドする理屈もわかると思います。

番組では、ブラックマヨネーズの小杉さんも出演されており、以前に糖質制限をしていた時は、80kgくらいの体型でした。小杉さんも、ダイエットのために糖質制限をしたのですが、糖質制限をやめて、また太ってしまいました。

糖質制限前、糖質制限中、糖質制限後の小杉さんの写真が紹介されていましたが、明らかに糖質制限中は痩せていました。この3枚の写真を比べれば、糖質を食べている期間に太っていることが証明されているわけですから、太らないようにするには、糖質制限を継続するしかないことがわかります。

たまに糖質を食べるくらいなら太りませんが、毎食、ご飯やパンを食べていれば、誰だって太っていきますよ。

糖質制限で痩せるのは水分が抜けるだけだという言説に騙されないようにするためにも、生化学の本は読んんだ方が良いですね。

参考文献

糖尿病の予防に糖質制限が普及しているのを感じる

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毎年11月14日は世界糖尿病デーということで、全国各地でブルーライトアップが実施されました。私が住んでいる地域でもブルーライトアップは実施されたのですが、見に行くことはできませんでした。

また、この日は、ラジオでも世界糖尿病デーについての放送が行われており、こちらは聴くことができました。世界糖尿病デーだからラジオを聴いたのではなく、たまたまよく聴く番組で世界糖尿病デーが取り上げられていただけですけどね。

その番組では、スポンサーが人工甘味料を扱っているということもあり、糖尿病の予防に糖質制限が軽く紹介されていました。こういうところで、糖質制限の普及を感じますね。

甘いものと上手に付き合う

番組では、甘いものを食べると糖尿病になりやすいから控えた方が良いと解説されていました。でも、食事から甘味がなくなると寂しくなるから、血糖値を上げない人工甘味料を取り入れるのがおすすめですよと紹介されていましたね。

糖質を摂取すると血糖値が上がりますから、甘いものを食べた後も血糖値が上がります。コーヒーに砂糖を3グラムほど入れて飲むくらいなら問題ないですが、料理の味付けに砂糖を使うようなことをしていると、毎食、血糖値を上げてしまうので糖尿病を発症する確率が高まります。だから、料理の味付けの際は、人工甘味料を使った方が血糖値を上げる糖質摂取量が少なくなり、糖尿病になる危険性を下げることができます。

甘いものを食べたくなった場合も、上手に人工甘味料を利用しましょう。

本丸は白米と小麦粉

ただ、料理の味付けの際に人工甘味料を使うといった程度の糖質制限では、糖尿病予防に十分とは言えません。

やはり、高血糖の本丸は、白米や小麦粉の常食ですから、これを控えない限り、誰もが糖尿病を発症し、さらに合併症を併発して、失明、足の切断、腎症からの人工透析へとつながっていきます。

血糖値を直接上げるのは、糖質、脂質、タンパク質の中で糖質だけです。脂質を控えてカロリー制限をしたところで、血糖値の上昇を抑えることはできません。タンパク質を食べた場合は、すい臓のα細胞からグルカゴンが分泌されて糖新生が起こり、血糖値が上がりますが、タンパク質そのものが血糖値を上げるわけではありません。

だから、食後高血糖を防ぐためには、第一に糖質(炭水化物)を大量に食べることになる白米、パン、麺類を真っ先に控えなければなりません。白米は茶わん1杯で50グラム以上の糖質摂取になりますから、1日に1食だけでも白米を食べなければ、大幅に糖質摂取量を減らせます。

糖尿病の人は、糖質を1グラム摂取すると血糖値が3mg/dl上昇すると言われています。食前の血糖値が90mg/dlと正常値にあった場合でも、白米を茶わん1杯食べれば240mg/dlまで血糖値が上昇する計算ですね。ブドウ糖負荷試験を受けて血糖値が200mg/dlまで上がると糖尿病と診断されますし、試験から2時間後に140mg/dlを下回らなかった場合も糖尿病と診断されます。ここから、糖尿病の人が茶わん1杯の白米を食べるのは非常に危険な行為であることがわかります。

糖尿病ではない人も、3食しっかり白米を食べるのは、1日に3回、血糖値が急上昇することになりますから好ましいことではありません。

 

健康な人は、まず、砂糖から人工甘味料に替えることから糖質制限を始めると良いでしょう。健康診断で血糖値が高いと指摘された人は、今日から白米やパンを食べるのを控えましょう。

糖質制限をすると反応性低血糖症になりやすいってさ

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先日、テレビの健康番組で、反応性低血糖症のことが解説されていました。

反応性低血糖症は、食後に急激に血糖値が上がり、その後、インスリンが分泌されることで、一気に血糖値が下がって、眠気、めまい、頭痛といった症状が起こるものです。機能性低血糖症とも呼ばれていますが、厳密には反応性低血糖症と区別されているようです。

反応性低血糖症は、食後に急激に血糖値が上がることで起こるのですから、糖質制限をすれば起こらなくなります。でも、その健康番組では、糖質制限をしている人が糖質を食べた時に起こりやすいと説明されていました。

糖質制限中に糖質を摂取すると血糖値が下がりにくくなる

でも、この説明はちょっとおかしいんですよね。

なぜなら、糖質制限を続けている人が、たまに糖質を摂取すると上がった血糖値が下がりにくくなるからです。だから、糖質制限をしている人が、ブドウ糖負荷試験を受ける場合は、数日前から糖質を摂取しておかないと正しい検査結果が出なくなります。

糖尿病の治療食に糖質制限食を勧めている京都高雄病院の江部康二先生は、このような現象が起こるのは、普段、糖質制限をしていると大したインスリン分泌を必要としないので、いきなり糖質を摂取した際にインスリン分泌が一時的に追いつかなくなるからだと説明されています。

 

私は、糖質制限中は、ブドウ糖を必要とする赤血球などに優先的にブドウ糖を送るためにインスリン抵抗性を高めているんじゃないかと思うのですが、いずれにしても、糖質制限をしている時に多くの糖質を摂取すると血糖値が下がりにくくなることは、特に問題ではありません。

糖質制限中の人が反応性低血糖症になりやすいという理屈はおかしいのでは?

と、ここまで述べてきたことを冒頭の健康番組で紹介されていた「糖質制限をしている人が糖質を摂取すると反応性低血糖症になりやすい」という理屈と照らし合わせて考えると矛盾していることに気づきますよね。

糖質制限をしている人が、いきなり糖質を摂取すると血糖値が下がりにくくなるんだから、糖質摂取後に急激に血糖値が下がって不快な症状が出る反応性低血糖症になるというのは変です。

糖質制限をしていても、糖質を摂取したら速やかにインスリンが分泌されて血糖値が一気に下がる人がいるかもしれません。でも、それは、日常的に糖質を摂取している人と同じ反応が出ているだけであり、糖質制限をしている人に特有の反応ではないはずです。

反応性低血糖症で悩んでいるのなら、血糖値の乱高下が起こらないようにすることで不快な症状が出なくなることは容易に想像できますよね。だったら、反応性低血糖症の人こそ、糖質制限をして血糖値の変動幅を小さく抑えておく必要があると思うのですが。

内科医の水野先生も、同じことをおっしゃっていますよ。

ダイエットの習慣化は糖質制限の習慣化に他ならない

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習慣化したいことのアンケート調査で、総合1位となったのはダイエットだとネットニュースで紹介されていました。

2位が早寝早起き、3位が規則正しい生活、4位が筋トレと続いています。健康に注意しようとの意識はあるけども、なかなか実現できていないといった感じでしょうか。

ダイエットに関しては、今より痩せたいというのはもちろんですが、痩せた状態を維持するのが困難というのが多くの人の悩みなのでしょう。だから、ダイエットを習慣化したいと望んでいるのだと思います。

何も考えず糖質制限

痩せることも太らないようにすることも、とにかく糖質制限をすることが最も効果的です。難しいことを考えず、そして、周囲の意見に惑わされず、ただ、米、パン、麺類、果物、イモ類、砂糖を避ける食生活を続けていれば、自然と体に蓄えられた中性脂肪が減っていきます。

反対にこれらの食品を食べ続けていると、体に中性脂肪が蓄えられていきます。

ダイエットを習慣化することは、運動に力を入れること、摂取カロリーを減らすことだと、多くの人が考えがちです。でも、それらは無視して、まず、糖質制限をすることがダイエット成功の近道です。

ダイエットの習慣化は糖質制限を習慣化することで達成されます。

生化学の本を読めば周囲の意見に惑わされない

しかし、糖質制限をしていると、必ず、それは意味がないとか危険だと言う人が現れます。彼らは、もっともらしいことを言うんですよ。だから、途中で糖質制限をやめてしまうわけです。

ちょっと考えてみてください。糖質制限に否定的な人は、どうして体に中性脂肪が蓄えられるのか、本を読んで勉強した人でしょうか?

おそらく、そんな人はほとんどいませんよね。せいぜい、ダイエット本を見て、摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太るといった程度の情報をインプットしただけでしょう。そして、そのダイエット本の著者だって、別のダイエット本に書かれている摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太るといった情報をインプットしただけかもしれません。

体に中性脂肪が蓄えられる仕組みを知ろうと思うなら、生化学の本を読まなければなりません。生化学の本には、体内で脂肪酸合成がどのように行われているのか解説されています。そこを何度も読み返せば、太るのは、普段から炭水化物(糖質)が多く含まれている米、パン、麺類、果物、イモ類、砂糖を食べるからだと気づきます。

ただ、生化学の本をいきなり読むのは難しいです。だから、まず、栄養学の本を読みます。栄養学の本にも、生化学の内容が含まれているので、ここで入門レベルの知識を仕入れておきます。

次に生理学の本を読みます。生理学の本には、心臓や肺といった臓器がどのような役割を果たしているのかが解説されています。生理学の本を読んでおいた方が、生化学の理解が深まります。

栄養学と生理学の本を読んだ後は、生化学の本を読みましょう。生化学の本を読み終えた後は、「だから糖質制限をしていれば太らないんだ」ということがわかるはずです。

栄養学も生理学も生化学も、マンガや図解が多い本を読めば十分です。生化学の本は、大平万里先生の『「代謝」がわかれば身体がわかる 』が手ごろな値段で読みやすいです。栄養学の本は、体内でエネルギーがどのように作られているのかについて詳しく説明されているものが良いです。生理学は、読みやすそうなものを選べば、どれでも構わないでしょう。

ダイエットの前に勉強するのは面倒だという方は、周囲の意見を無視して糖質制限を続けるだけです。米やパンの代わりに肉、魚、卵といった動物性食品を食べていれば、自然と中性脂肪が減り、体脂肪率も下がっていきますよ。

脂肪が燃焼する食材なんて食べなくても糖質制限で脂肪は減る

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脂肪を燃焼させる食材とか、テレビ番組で紹介されるじゃないですか。

きっと、その食材に含まれる成分が中性脂肪の分解に貢献することは正しいのでしょう。でも、その食材を食べなければ、身体に蓄えた中性脂肪を減らせないのでしょうか。

そんなことはないですよね。食事量を減らしたり、運動したりすれば、その食材を食べていなくても中性脂肪は減ります。さらに糖質制限をしていれば、中性脂肪は減少しやすくなります。

糖質を食べている限り中性脂肪は減りにくい

ダイエットをするのであれば、糖質摂取量を減らすのが最も効果的なのは、もはや当たり前となっています。でも、テレビ番組を成り立たせるためには、糖質制限だけ紹介していてもマンネリ化するだけですから、他のダイエットに効果的な食材や方法を紹介していく必要があります。

そう言えば、ダイエット番組を見ていると、さりげなく糖質摂取量を控えた方が良いと言ってますね。以前は、糖質制限は意味がないと言う専門家がテレビに登場していたものですが、いつのまにか、「糖質を控えるのはダイエットの基本」みたいな感じになっていて、否定する人をテレビで見かけなくなっています。今でも、糖質制限に否定的な見解はありますが、「糖質を減らし過ぎない方が良いですよ」といった軽い否定に変わっていますね。

さて、糖質制限をしていれば、中性脂肪が減少しやすくなるのは、すい臓のβ細胞がインスリンを大量に分泌しなくなるからです。

糖質を摂取し、血糖値が上がると、血糖を処理するためにインスリンを分泌します。その処理された血糖はどこに行くのかというと、脂肪組織です。糖質を食べれば食べるほど、そしてインスリンが分泌されればされるほど、血糖は中性脂肪に変換されて脂肪組織に入っていきます。だから、糖質摂取を続けていると中性脂肪は減りにくい状況になるのです。

糖質摂取は中性脂肪の分解もストップさせる

さらに困るのは、糖質摂取が身体に蓄えた中性脂肪の分解もストップさせることです。

糖質を摂取してインスリンが分泌されると、中性脂肪を分解するホルモン感受性リパーゼの働きが抑えられます。そうすると、中性脂肪はいつまで経ってもエネルギー利用されず脂肪組織にとどまりますから、糖質摂取で次々に脂肪組織に送られた中性脂肪が積み重なっていきます。

糖質摂取で、肥満スパイラルに陥るわけですね。

脂肪を燃焼する食材を食べる前にまず肥満スパイラルからの脱出が先でしょう。これをやらずに脂肪を燃焼する食材を食べたところで、糖質摂取を続けている限り、脂肪組織には中性脂肪が積み重なっていくだけです。

どの程度、糖質摂取量を減らすかは、現在の体型によりますが、緩やかな糖質制限であるロカボの場合だと、1日130グラムまでに糖質摂取量を抑えるようになっています。茶わん1杯の白米には、糖質が約50グラム含まれていますから、2杯までしか食べられません。その他の食材にも糖質が含まれていることを考えると、白米は1日に茶わん1杯までにすべきですね。

できることなら、白米もパンも麺類も食べないのが理想ですが、いきなり、そのような厳しい糖質制限を開始しても継続できなければ意味がありません。糖質制限は、やめた時点で、再びインスリンの大量分泌が始まりますから太ってしまいます。これをリバウンドという人がいますが、糖質を食べることが中性脂肪の蓄積につながるのですから、リバウンドとは違うでしょう。

インスリンやホルモン感受性リパーゼの働きを知ったら、ダイエットには糖質制限が大事だとわかりますよね。脂肪を燃焼させる食材を買ってくる前に糖質制限を始めましょう。

スポーツ界で言われる運動には糖質が必要という理屈は怪しい

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体を動かすときには、アデノシン三リン酸(ATP)と呼ばれるエネルギーを体内で作り出さなければなりません。運動だけでなく、体内の様々な活動にもATPが必要とされますますから、人体では休むことなくATPが作られ続けています。

ATPを作り出すためには、糖質(ブドウ糖)、タンパク質(アミノ酸)、脂質(脂肪酸)のいずれかが必要となりますが、スポーツ界では、なぜか、糖質摂取を最も推奨しています。別に糖質を摂取しなくてもタンパク質や脂質を摂取していればATPを作り出せるのに不思議です。

糖質を摂りすぎても中性脂肪に変わるだけ

人間の体は、グリコーゲンという形でブドウ糖を貯蔵できます。しかし、このグリコーゲンは、肝臓に100グラム、筋肉に300グラム程度しか蓄えられません。そして、肝臓のグリコーゲンは血糖値が下がった時に血糖値を上げるために使われ、筋肉のグリコーゲンは激しい運動をするときにATPの合成に使われます。

そして、すでにグリコーゲンが満タンの状態だと、ブドウ糖は中性脂肪に変わって脂肪組織に蓄えられます。だから、運動前に糖質をたくさん摂取したところで、筋肉のグリコーゲンは満タンの状態にありますから、中性脂肪を増やすだけになります。

でも、スポーツ界では、運動前の糖質摂取が推奨されています。なんか変ですよね。

筋肉のグリコーゲンは勝手に貯蔵される

高強度の運動をすると、筋肉に蓄えたグリコーゲンからATPが合成されますが、その時、グリコーゲンは乳酸に変わります。乳酸は、その後、コリ回路を通って再びブドウ糖となり、筋肉にグリコーゲンとして蓄えられます。

もちろん、運動後に糖質を摂取した方がグリコーゲンの回復は早くなりますが、ブドウ糖は、タンパク質や中性脂肪からも作られるので、これらを食べていれば問題ありません。こうやって、ブドウ糖を体内で作り出すことを糖新生といいます。

マラソンの前にグリコーゲンを満たすために糖質をたくさん食べるカーボローディングという手法がありますが、すでに筋肉にグリコーゲンが蓄えられている状況では、肝臓にグリコーゲンを蓄える程度の意味しかないでしょう。それでも、肝臓にグリコーゲンが蓄えられていれば、血糖値を上げるために筋肉のグリコーゲンが無駄に消費されなくなると思うかもしれませんが、筋肉のグリコーゲンは血糖値の上昇には使えないので、そのような心配をする必要はありません。

むしろ、中性脂肪から大量にATPが合成される状況になっているのに糖質を摂取したら、中性脂肪からのATP合成が止まってしまい非効率です。

なぜか、スポーツ界では、糖質を食べないと筋肉からブドウ糖が作られ、どんどん筋肉が減っていくと言う人が多いです。もちろん、タンパク質と脂質をしっかり食べていれば、そんなことは起こりません。

 

激しい運動後に筋肉のグリコーゲンをすぐに回復したい場合は、糖質を摂取すれば良いですが、そんなことをする必要があるでしょうか?それよりも、運動で傷んだ筋肉を修復するために、タンパク質を多く摂取した方が良いと思うのですが。


ダイエットがうまくいかないのは糖質依存だから

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ダイエットの常識とされているのはカロリー制限です。摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太るので、常に摂取カロリーは消費カロリー以下にしなさいというのがカロリー制限です。現代人で、この理屈を疑う人は少ないですね。

最近、以下の記事を読んだわけですが、カロリー制限を信じている限り、ダイエットがうまくいくことはないんだろうなと思いましたね。

食欲を抑えられない食品は糖質が多い

上の記事で印象的だったのは、以下の一文です。

「もっとも依存性が高くて、抗えない食欲を引き起こす食べ物は何だと思うか」とSNSでフォロワーに質問したところ、印象的だったのはすべて「糖質」を含む食べ物だったという点です。

誰もが、無意識のうちに糖質依存になっているのがよくわかります。

そして、低脂肪のカロリー制限ダイエットも効果がないと言い切っています。脂質の摂りすぎで太ると思っている限り、お腹周りの中性脂肪は減りませんよ。

糖質が多く含まれている食品ほど中毒性が高く、しかも、食品メーカーの創意工夫によって何度でも食べたくなる味付けになっていますから、一度口にすると、中毒から抜け出すのが難しいです。スナック菓子なんて、毎日でも食べたくなりますよね。あんな美味しいものはありません。

もちろん、ほどほどにスナック菓子を食べていれば健康に問題ないわけですが、食物依存を惹き起こすような味付けになっているので、ほどほどで済ませるのは困難だそうです。

糖質が多い食品ほど低栄養

糖質が多く含まれている食品ほどビタミンやミネラルといった微量栄養素の含有量が少ないことも知っておいた方が良いでしょう。このブログでも、米の栄養価の少なさを紹介しましたが、毎食、白米やパンを食べている限り、ビタミンやミネラルを十分に補給するのは困難です。

 

食欲が抑えられなくなるのは、もしかしたら、必要な栄養素を十分に摂取できていないことも理由かもしれません。ビタミンやミネラルが満たされていないから、もっと食べてこれらを摂取しなければならないと体が反応するのではないでしょうか。

冒頭で紹介した記事には、パーソナル・トレーナーになるための栄養の講義が嘘ばかりだとも書かれていました。筋トレの世界では、当たり前とされている食事の摂り方は、健康的ではないんですね。

糖質は最も重要なエネルギー源なんて言っている業界ですからね。そんなわけありません。糖質は、脂肪酸よりも少ないエネルギーしか生み出せませんし、クレアチンリン酸よりもエネルギーを作り出すスピードが遅い、なんとも中途半端なエネルギー源です。

 

ダイエットがうまくいかない人は、糖質依存の状態になっているかもしれませんよ。肉、卵、魚といったタンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富な栄養素をしっかり食べる食生活に変えていきましょう。

どうやったら糖質を摂取しても血糖値が上がりにくくなるのかを考えるのは時間の無駄

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今では、血糖値を上げないことが健康維持や肥満の防止に役立つことを多くの人が知るようになっています。そういうこともあり、ネット上で、血糖値を上げにくくする食事法を見る機会が増えています。

食べる順番をどうするかとか、何と組み合わせて食べると血糖値ががりにくくなるとか、いろいろな方法が提唱されていますが、どれも、血糖値が上がる食事であり、健康維持にも肥満防止にも役立ちそうな気がしません。はっきり言って、それらを実践するのは時間の無駄です。

糖質を摂取したら血糖値が上がると考えよう

血糖値が上がりやすい食材はこれ、血糖値が上がりにくい食材はこれと分類するのは大変です。そもそも、本当に血糖値が上がりにくいのかどうかをどうやって調べれば良いのでしょうか。

糖尿病の方の中には、血糖測定器を持っている方もいらっしゃり、そういう方だと何を食べると血糖値が上がりやすいかを確かめることができます。しかし、血糖測定器を持っていない場合には、どの食材が血糖値を上げやすいのか確かめるのは不可能に近いです。権威のありそうな人が言っていたから、この食材は血糖値を上げないと信じる以外にありません。

それなら、糖質が含まれている食品はすべて血糖値を上げると思った方が、無駄な時間を使わずに済みます。食事をする際も、糖質が含まれていないか、ほとんど含まれていない食品を選べば、血糖値が大きく上がることはありません。

ご飯やパンを冷やすと血糖値が上がりにくいとされていますが、温かいご飯やパンより消化に手間がかかる程度で、普通は血糖値が上がります。だから、冷やしたご飯やパンなら血糖値が上がらないと信じて食べ続けていると、いつの間にか太っていたなんてことが起こります。

糖質制限をしよう

糖質が含まれていても血糖値が上がらない食品を探し続けるより、糖質摂取量を少なくする糖質制限を始めた方が手っ取り早いですよ。

ただ、糖質が含まれている食品を食べないだけなので、血糖値が上がりにくい食品を探すより手間はかかりません。京都高雄病院の江部康二先生は、1食当たりの糖質摂取量を20グラムまでにする糖質制限食を糖尿病の治療食としています。

3食すべての1食あたり糖質摂取量を20グラムまで、1日60グラムまでに抑えるスーパー糖質制限なら、血糖値はほとんど上がりません。いきなり、スーパー糖質制限が難しいのであれば、1日に1食だけ糖質摂取量を20グラムまでに抑えるプチ糖質制限から始めれば良いです。慣れくれば、1日に2食を糖質摂取量20グラムまでに抑えるスタンダード糖質制限に移行しましょう。

糖尿病ではない方だと、スタンダード糖質制限でも、十分に健康維持と肥満防止に効果があるはずです。

糖質制限を始めるにあたって、いろいろ注意事項を述べる人もいますが、糖質を減らした分だけタンパク質と脂質を増やせば良いくらいのもので、それ以外はあまり意識する必要はありません。糖質制限を始めて便秘になった場合には、脂質をたくさん食べれば便通が良くなります。

 

血糖値を上げないようにしたいなら、糖質制限ですよ。

糖質の吸収を抑えるアルロースの解説が秀逸だった

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先日、テレビを見ているとアルロースが糖質の吸収を抑えるということを解説していました。アルロースは希少糖の一種で、食事の時に一緒に食べると食物中の糖質が腸から吸収されるのを妨げる働きがあることから、急激な血糖値の上昇を抑えられるとされています。

この辺りの理屈は、先に野菜から食べると、糖質の吸収が悪くなり血糖値が上がりにくいということと同じようなものです。すでに言い古された理屈であり、効果も怪しいので軽く聞き流すだけだったのですが、番組に出演されている専門家の方の話が良かったので紹介します。

余分な糖質は脂肪に変わる

その専門家の方は、摂取した糖質(ブドウ糖)は、体内で肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられるけど、グリコーゲンとして蓄えられる量を超えると脂肪となることを説明していました。

これはダイエットをしている人が知っておかなければならない知識なのですが、ダイエットの専門家の方で、このことを説明する人は少ないですね。

筋肉に蓄えられたグリコーゲンは筋肉のエネルギー源になります。ただし、筋肉に蓄えられたグリコーゲンをエネルギーとして使うのは、激しい運動をする場合なので、普段の生活で活躍する場面はあまりありません。一方、肝臓に蓄えたグリコーゲンは血糖値を上げるために使われるので、血糖値が下がってくると、肝臓のグリコーゲンからブドウ糖が作られ血中に放り込まれます。

肝臓のグリコーゲンが消費された後は、肝臓や腎臓で、タンパク質や脂質を材料にブドウ糖を作り出す糖新生という反応が起こるので、糖質を摂取しなくても血糖値が下がりすぎることは、通常起こりません。

糖質制限批判者が、筋肉のグリコーゲンを血糖維持に使うから筋肉がやせ細ると言ってましたが、あれはウソ。ただの勉強不足ですね。

 

筋肉に充分なグリコーゲンが残っていると、食事中に摂取した糖質は、肝臓でグリコーゲンとして蓄えることになりますが、その量は100グラム程度なので、すぐに満タンになってしまいます。1日に2,000kcalを摂取した場合、その60%を糖質で賄うように言われていますが、そうすると1日に300グラムの糖質を摂取することになります。肝臓で蓄えられる量を大幅に超えていますよね。ご飯やパンばかり食べていると、脂肪が増えるのがわかると思います。

アルロースを食べても血糖値スパイクを起こしていた

番組では、タレントさんが、いろんな食べ物にアルロースを振りかけて食べていました。1週間だったか1ヶ月だったか忘れましたが、ある程度の期間、血糖値を計測していたのですが、結果は微妙でしたね。アルロースを摂取しても血糖値スパイクを起こしていましたから、高血糖の改善はあまり期待できそうにありません。

糖尿病の方が、ご飯にアルロースを振りかけたところで、急激な血糖上昇は抑えられないんじゃないですか。

アルロースよりも、出演されていた専門家の方が、余分な糖質は脂肪に変わることをしっかり指摘していたことの方が印象的でした。テレビで、もっとこのような解説をする専門家の方が出てくれば、肥満で悩む方や糖尿病になる方が減ると思うのですが。

まだまだ糖質制限食には否定的

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テレビの健康番組で、糖尿病の治療食として糖質制限食が認められたと紹介されていました。『糖尿病診療ガイドライン2024』に糖質制限食が掲載されたことで、そのように言われているのですが、積極的に糖質制限食を認めたとは言えないような記述になっています。

むしろ、糖質制限食はやめておけと言っているように読めるんですよね。

糖質制限食の長期の安全性は認められないとの態度は変わらない

これについては、以前にも以下の記事で紹介しています。

 

『糖尿病診療ガイドライン2024』には、糖尿病の治療食として、糖質制限食は、短期的には効果があるけども、長期的には科学的根拠が不足しており、現時点では勧められないといったことが書かれています。私が糖質制限を始めた2013年も、長期的なデータがないので危険だと言われていましたが、その頃から態度はほとんど変わっていません。

短期的には糖質制限食を認めるとしたのも、米国の糖尿病学会が糖質制限食に言及したから、仕方なく『糖尿病診療ガイドライン2024』にも載せておくかといった感じに思えますね。

結局、カロリー制限食

そして、最終的にはカロリー制限食にしておけといった態度になっています。でも、カロリー制限食が効果を発揮するのは肥満の人だけで、痩せていて糖尿病の人にどれだけの効果があるのか疑問です。

さすがに痩せている人の場合にも、カロリー制限食が効果的だとは言えないようで、『糖尿病診療ガイドライン2024』にも以下のように記載されています。

過体重・肥満を伴わない 2 型糖尿病および 1 型糖尿病の血糖コントロールに対するエネルギー摂取量の制限の効果については文献が乏しくステートメントにいたらなかった.(40ページ)

痩せている人が糖尿病になった場合、どうするんでしょうね。薬を使って血糖値を下げるしかないのでしょうか。糖質制限をすれば、血糖値が上がりにくくなるんですけど。普通なら、「痩せている人は糖質制限食をした方がいいよ」と言いそうなものですが。

あと、糖質制限をする場合には、お医者さんに相談する必要があるとよく言われますが、健常者がお医者さんに相談する必要なんてないでしょう。私は、お医者さんに相談せず糖質制限をしています。

糖尿病の人で血糖値を下げる薬を使っている人は、お医者さんに相談する必要がありますが、その場合でも、糖質制限食に理解があるお医者さんを選ばないといけませんよ。これまで、糖質制限食に否定的だったお医者さんに糖質制限の知識や経験があるとは思えませんからね。自分で糖質制限をやっているお医者さんだと信用できますが、『糖尿病診療ガイドライン2024』を読んだだけのお医者さんだと、糖質制限について、まともな助言はできないでしょう。

日本で糖質制限食が、糖尿病の治療食として当たり前になる時は、まだまだ先になりそうです。

糖質制限で血糖値が上がりやすくなる?

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先日、糖尿病専門医が糖尿病にならないようにするにはどうしたら良いのかといった感じのことを解説しているネットのコラムを読みました。

その糖尿病専門医の方は、糖質制限をするとインスリンの分泌が減って、かえって血糖値が上がりやすくなるから糖質制限を長期間続けてはいけないと解説していました。糖質を食べなければ血糖値は上がらないんだから、血糖値が高いことが気になるなら糖質制限をするのが正解ですよね。いったいどういう理由で、糖質制限をすると血糖値が上がりやすくなるのか気になって、そのコラムの続きを読んでみました。

糖質制限中に糖質が多く含まれているものを食べると血糖値が上がりやすくなる

コラムの続きを読んでみると、糖質制限を長くしている人なら聞いたことがあるような内容が書かれていました。

糖質制限を長く続けている時に糖質を摂取すると血糖値が上がりやすくなるのは生理学的事実です。しかし、それは、糖尿病になったわけではありません。いたって当たり前の反応です。これについては、以下の記事で解説していますのでご覧ください。

 

コラムを書いているお医者さんも、長期間糖質制限をした後にブドウ糖負荷試験(OGTT)を受けると、血糖値が高く測定されるから、OGTTを受ける数日前からは糖質を食べる必要があることを解説しています。それなのに長期間の糖質制限で血糖値が上がりやすい体質になると言うのは、読者に誤解を与える表現だと思うのですが。

白米に食物繊維はあまり含まれていない

また、食事で血糖値を上げないためには食物繊維が多く含まれている穀物を食べることも良いと解説していました。ちなみにカロリーSlismで調べたところ、白米には、1膳(160グラム)あたり2.4グラムしか食物繊維が含まれていません。1食につき5.7グラム以上の食物繊維の摂取が目安とされていますから、白米では全然足りていません。

 

だから、その糖尿病専門医の方は、白米にもち米や雑穀を混ぜるように提案していました。そこで、もち米150グラムの食物繊維量も調べたところ、たったの0.75グラムしか含まれていませんでした。これだと、もち米を白米に混ぜると、逆に食物繊維量が減ってしまいます。雑穀には、アワやヒエなど様々ありますが、例えば、アワの場合だと、130グラム当たり4.29グラムの食物繊維が含まれているので、白米に混ぜると、少し、食物繊維量を増やせます。それでも、5.7グラム以上の摂取は難しいですね。あと玄米は、1膳(160グラム)あたりの食物繊維量が2.24グラムとなっており、白米だけ食べるより食物繊維量は少ないです。

 

糖質制限を否定するお医者さんの中には、白米には食物繊維が豊富に含まれているから食べなければならないと言っている方もいますが、調べれば、大した量は含まれていないことがわかります。野菜だって、調べれば、食物繊維がそれほど含まれていないのがわかりますよ。そもそも、1食当たり5.7グラムも食物繊維を食べる必要があるのかが疑問ですけどね。

血糖値が高いことが気になり出したら、普通は糖質制限をしますよ。

糖質制限をすると痛風になりやすいらしい

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糖質制限に関してデマを流す人が多いです。糖質制限をしたことがない人が、そのようなデマを流すんですけどね。

でも、糖質制限をしていない人の発言が、すべてデマというわけではありません。例えば、糖質制限をすると、コレステロール値が高くなりやすいというのは、糖質制限をしている多くの人に当てはまりやすいです。だからと言って、不健康になっているかは別の問題です。

糖質制限が健康に良くないという言説の中に「糖質制限をすると痛風になりやすい」というものがあります。これは本当なのでしょうか。

尿酸値が上がりやすくなるのは糖質制限のせい?

糖質制限をすると痛風になりやすいという情報は、以下の記事に掲載されていました。

 

記事内容を要約すると、糖質制限をした場合、プリン体を多く含む動物性食品を食べるようになり、それにより尿酸値が上がり痛風を起こしやすくなるというものです。ただ、植物性食品由来のタンパク質と脂質を多く摂取していれば高尿酸血症のリスクが低くなるとのこと。

しかし、記事の最後の方に「低炭水化物ダイエットを行う際の食品源の構成が、高尿酸血症のリスクに影響を与えるかどうかを明らかにするために、さらなる大規模コホート研究が必要」と述べられているので、糖質制限で痛風になりやすいのかどうかも現時点では結論を出せないようですけどね。

摂取カロリー不足が痛風リスクを高める

糖質制限と痛風に関しては、糖尿病の治療食に糖質制限食をすすめている江部康二先生のブログでもよく取り上げられています。

 

江部先生の見解は、糖質制限をすると、尿酸値が減少する人、不変の人、増加する人と個人差が大きいというものです。そして、尿酸値が増加した人には、糖質制限を始めた時にカロリー摂取量も少なくする傾向が見られたそうです。食事内容に限らず、低カロリー過ぎると尿酸値が上がり、断食した時には急激に上昇するということですから、食事量を減らし過ぎることの方が痛風のリスクを高めるのでしょう。

ということで、糖質制限をすると痛風リスクが上がるのではなく、食事量を過度に減らすダイエットをすると痛風リスクが上がるということです。

尿酸は、温度が下がるほど針状の結晶になりやすく、痛風は、それがチクチクつついてくるから痛いんですね。足指が痛風になりやすいのは、体温が低いからとのことですから、冬場は足を温めた方が良さそうです。

足に尿酸が溜まりやすいのなら、毎日逆立ちしていれば、痛風を予防できそうなものですが、どうなんでしょうか?

炭水化物を食べなければ満腹感が得られず食べすぎてしまう?

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ネットニュースの本の紹介記事を読んでいると、「炭水化物を食べなければ、他にカロリーの高いものを食べても満腹感が得られにくい」という文章が目に飛び込んできました。そして、すぐに「そんなわけない」という反論の声が脳内に発せられました。

炭水化物を含まない食事をしてみれば、満腹感が得られないかどうかなんてすぐにわかります。私は、10年以上糖質制限をしていますが、炭水化物なしの食事でも満腹感を得られています。しかも、太りません。

炭水化物を食べると食欲が増す

昔、焼き肉の食べ放題に行った時、ご飯を食べるのはもったいないから肉ばかりを食べようとしたものの、すぐに満腹になり思っていたほど食べられませんでした。でも、元を取るためにと思って、白米も食べたところ、満腹だったはずなのに再び肉を食べられるようになりました。白米が食欲を刺激したとしか思えません。

この話は、何度か紹介しています。

白米じゃなくても、パンとか炭水化物が多く含まれている食品なら、どれでも食欲が増すと思うんですよね。炭水化物(糖質)を食べると脳内に快楽物質のドーパミンが放出されますから、満腹であっても次から次に糖質が欲しくなり食欲が増すのでしょう。だから、肉だけ食べて満腹になっているのに白米を食べると再び食欲がわいてきて食べられるようになるわけですね。

糖質を食べなければすぐに満腹になる

肉だけでなく、糖質が含まれていない食品だと、それほどたくさん食べなくても満腹になります。だから、油断していると、体重が減り過ぎてしまいます。食べたいのに無理して我慢しているのではないですよ。

不思議ですよね。

たくさん食べれば満腹になるのはわかりますが、何を食べるかによっても満腹に感じるかどうかが変わるのですから。

白米にはビタミンやミネラルといった微量栄養素がほとんど含まれていないので、それも食欲と関係があるのかもしれません。少量で必要な栄養素を補給できないのなら大量に食べろと脳が司令を出しているのか、それとも、ドーパミンのせいで満腹感がわからなくなっているのか、理由はわかりませんが、炭水化物を食べると満腹を超えて食べてしまいやすくなります。

とりあえず、やってみればわかりますよ。炭水化物なしの食事の方がたくさん食べてしまうのかどうかは。実際に試して、炭水化物なしの方が食べすぎてしまうのなら、炭水化物ありの食事を続けたら良いじゃないですか。


糖質制限で体調不良になった話はにわかに信じがたい

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先日、「ザ・世界仰天ニュース」を見ていたら、糖質制限ダイエットで体調不良になったお医者さんの話が紹介されていました。糖質制限ダイエットを続けていたら、頭がボーっとするようになったとか、体臭がきつくなったとか、様々な不調が続き、最終的に起床しようと思っても起き上がれなくなり病院に行ったら中性脂肪が高くなっていて、体調不良は糖質制限ダイエットの影響だったのだろうということになっていました。

そうかもしれないけど、糖質制限を長年続けている身としては、ちょっと信じられないなと思います。

それも糖質制限

そのお医者さんは、過度な糖質制限をやめて体調が良くなったそうで、現在の食事内容も紹介されていました。食事内容を見た感じだと、1日の糖質摂取量は100グラム程度のようでした。

それも糖質制限ですよね。

そのお医者さんは女性だったのですが、1日の摂取カロリーを1,600kcalとした場合、その6割を糖質から補給するとなると240グラムの糖質摂取が必要になります。糖質摂取量が100グラムだと400kcalですから、総摂取カロリーの25%しか糖質でまかなっていません。

これは、江部康二先生が提唱しているスタンダード糖質制限くらいの糖質摂取量ですね。ちなみにスタンダード糖質制限は、1日3食のうち2食について糖質を抜く食事です。そのお医者さんも、糖質制限自体を否定しているようではなく、過度に糖質を抜きすぎると体調を崩す危険があるから注意しましょうといった感じでした。

糖質制限をすると、全体の食事量まで減らしてしまうことがあり、それが原因で、番組で紹介されていたお医者さんも体調が悪くなった可能性があります。糖質制限は、糖質をタンパク質や脂質に置き換える食事なんだと考えると、全体の食事量を減らしてしまうことがなくなりますよ。

野菜を先に食べる食事も紹介されていた

番組では、野菜を炭水化物より先に食べる食事で血糖値の上昇を抑えられることも紹介されていました。今となっては、過去のものとなったベジファーストや食べる順番ダイエットですが、番組では、野菜を先に食べると血糖値の急激な上昇を抑えられていました。

野菜を先に食べると、その後で食べたものの消化吸収が悪くなるから、糖質を摂取しても血糖値が急激に上昇しなくなるんだろうと思うんですよね。野菜を食べるとミネラルの吸収が悪くなることはよく知られています。

ネットを見ていると、ベジファーストは無意味ではないといったことをいまだに言っている人がいます。ベジファーストのおかげで、野菜をたくさん食べる習慣ができて健康意識が高まったはずだと言っているのですが、そもそも野菜を食べることが健康的と決めつけているのはどうなんでしょうね。植物の細胞を覆っている細胞壁はセルロースでできていますが、ヒトはそれを分解する消化酵素セルラーゼを持っていません。だから、野菜を食べたところで、大して栄養補給できないと思うのですが。牛だって植物を消化できませんよ。

血糖値を上げたくない、太りたくないと言うのなら、糖質摂取量を減らす方が野菜を先に食べるよりも効果的です。そもそも血糖値が上がらないのですから。

焼き肉食べても白米食べなければそうそう太らないよ

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忘れた頃に現れるのが糖質制限批判です。

先日、ネットの記事を読んでいたら出会いました。日本人の体質から、焼き肉を食べても白米を食べなければ痩せるというのはウソだというものです。いや、これ本当でしょう。実際にやってみれば体重が減るのがわかりますよ。

白米なしで焼き肉をたくさん食べるのは困難

何度もこのブログで述べていますが、私は焼き肉の食べ放題に行った時、白米を食べるのはもったいないと思って肉ばかりを食べようとしたところ、普段より少ない量しか食べられませんでした。そこで、白米も食べてみたところ、焼き肉がするすると食道を通過していきました。あんなに食べるのがきつかった焼き肉が、白米と一緒に食べるだけで楽に胃に到達したのです。

個人の体質の問題で誰にでも当てはまることではないかもしれません。

でもね、生化学的に考えれば、白米と焼き肉を同時に食べたら太りやすくなりますよ。

白米に含まれている糖質を食べると、血糖値が上がりすい臓からインスリンが分泌されます。インスリンは糖質を中性脂肪に変えて脂肪組織に蓄える働きがあります。さらに体に蓄えた中性脂肪を分解するホルモン感受性リパーゼはインスリンが分泌されると働きが抑制されますから、糖質を食べていると中性脂肪がどんどん溜まっていきます。

中性脂肪が溜まっていくことを太るというのなら、糖質は肥満の原因ですよ。

摂取カロリー減らして脂質減らしてその後に糖質を減らす?

記事を読み続けていると、日本人はインスリンが分泌されにくい体質だとか、インスリンの効きが良いとかいろいろと紹介されていました。だから、欧米人で効果があったダイエット法が日本人にそのまま当てはまるとは限らないと。そうかもしれませんね。日本人と欧米人の違いだけでなく、日本人の中でも体質が違うので、すべての人に必ず効果があるダイエット法は存在しないかもしれません。

また、痩せるためには、摂取カロリーが消費カロリーを下回るようにしなければならないとも述べられていました。

摂取カロリーを減らし、その次に脂質を減らし、最後に糖質を減らすという順番を推奨していました。このような理屈はよく聞きますが、摂取カロリーが消費カロリーを下回れば痩せるというのなら、糖質、脂質、タンパク質の三大栄養素をどのように減らそうと構わないじゃないですか。なぜか、糖質制限はダメと言うんですよね。

脂質とぜい肉がすぐに結び付けられやすいですが、ぜい肉になりやすいのは糖質ですよ。10年以上糖質制限しているので、身をもって、そう感じています。肘から下の皮膚なんて、つまんでも全然厚みがなく、こんなに皮下脂肪が少ないと、ちょっとぶつけただけで骨が傷むんじゃないかと不安になるくらいです。

糖質制限をやってみたら、糖質制限をすすめている人の言っていることがそのまま当てはまることがわかりますよ。

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